■穢れ
日本人の中のしきたりでは、必ず「穢れ」という概念がつきまとう…。それはもちろん外面的、衛生的な汚れではない訳で、内面的、霊的に不浄な状態を指す…。さまざまな理由で穢れてしまった心身は、清めや祓えによって浄化しなくてはならない…。その行事こそが、ひな祭り(ひな流し)だったり、冬場や夏場の大祓だったりする。節分や端午の節句も同様ですよね…?
まぁ、季節ごとのイベントに結び付いているのさ…。今まではお祭りとなっているものも多いですが、穢れとしては決して、忌避するだけのものではない…。

穢れから生み出される、神が宿る道具の一つがハタキや箒、熊手等、掃除に使う道具は、生活に必須なものであるのに「穢れを集める呪具」として忌み嫌われて来た面もある…だから掃除用具を作る仕事には被差別部落の人々やサンカといった非定住民の人々が従事していたともいう…。
この箒や熊手が江戸時代の頃から「穢れを掃き、罪を清める」とされ、また「運をかき集めてくれる」と、商売繁盛の縁起物にまでなった。今や酉の市の名物ですしね…。酉の市の出店の中で熊手がよく売れていた事がルーツだという説もある…。
