■スフィンクス
スフィンクスは世界最大の石像で、全長72メートル、高さ20メートル、幅14メートルもある。カフラー王のピラミッドの斜め前にあり、第4王朝のカフラー王の命により、ピラミッドの守護神として建造された!と言われて来た…。ただね、本当にカフラー王がピラミッドと共に建造させたのか?スフィンクスの建造年を巡っては、様々な異論が噴出して来ているのも事実で…。
カフラー王関与の証拠とされて来たのは、像の両足の間から紀元前14世紀頃のファラオであるトトメス4世の石碑が見つかった事で、そこに「カフ」という文字が何ヵ所かに刻まれていた事。更に、そばにあるスフィンクス神殿から多数のカフラー王に似た像が発掘された事、王を祀っている神殿に通じる参道がある事等から、カフラー王の守護獣とすべく建造された!というのが定説とはなっているのだけど…。
ただ像がカフラー王似かは主観的に過ぎず、科学的根拠には乏しい…。「カフ」という文字もエジプトでは他の単語の頭に使われる事も多い訳で…。守護獣としてなら、ピラミッドの斜め前ではなく、正面に据えるはずで、カフラー王建造説には次々と疑問が浮かび上がって来る。

だとしたら、スフィンクスがピラミッド建造よりはるかに古い年代に建造された可能性も否定出来ないのではないか?では、誰が何のためにどんな目的でスフィンクスを建造したのか?新たな謎を生んでしまうのだけど…。
スフィンクスはエジプト文明以前の遺産なのか?これまでも各種の仮説が提唱されているのだけど、ユニークな説として火星研究で知られているリチャード・ホーグランド氏の説で、火星文明の遺産説というのがある。彼は火星探査で人面岩やピラミッド、スフィンクス等、古代エジプトに似た建造物が発見された事に着目!エジプト文明の起源は火星にあるとし、それが証拠にエジプトの首都「カイロ」は本来は「火星」を意味していた!とし、火星人あるいはその末裔たちがスフィンクスを建造した!としている…。
また、有名な説では伝説の超文明の生みの親であるアトランティス人が関与した!という説!複数の研究者がアトランティス説を採用しているが、眠れる予言者として世界的な名声を得ているアメリカのエドガー・ケイシーも、アトランティス文明の関わりを催眠透視によって導き出している。彼の予言によると、アトランティスの叡智は世界各国の記録庫に保管されているが、エジプトの場合はスフィンクス内部に設けられた通路を通れば辿り着く事が出来るという…。更に、全ての叡智に通じる道は、スフィンクスの右足から続いており、ナイル川との中間地点に大記録庫である「大いなる部屋」が存在する!とした。
