■終戦記念日の皇居前
8月15日は66回目の終戦記念日である。 戦争に負けた日を記念日にしている国民は、世界的も珍しいということを聞いたことがある。
私は終戦の3年半ほど前に生まれたので、戦中派である。
戦争の記憶は殆ど無いが、B29の空襲があると防空壕に入れられた記憶が残っている。
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暑い日が続いていたが、8月15日の午前中に自転車で出掛た。
お盆休みということもあり、目当ての天丼の「天竹」は休みだった。仕方ないので、銀座松坂屋デパートの「天一」で天丼を食べる。
アスファルトからの照り返しが強く、汗びっしょりとなる。
汗となって出た水分が渇いて、シャツの腹のところに白く塩が噴出して溜まっている。
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涼しさを求めて広い場所に出たくなり、皇居へ行ってみる。
銀座から皇居までは自転車なら5分である。
さすがにこの暑さでは、観光客は少ない。
松林を横目で見ながら、玉砂利を踏みしめてお堀に近付く。
警察官詰め所があり、警察官が警備にあたっている。
いつもは行ける二重橋の近くまで行けないように、ロープが張ってある。
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私は警察官に聞いてみた。『いつもは行けるのに、今日はこの先は行けないんですか?』
警察官は、『今日だけじゃなくて、大震災の影響でお堀の石積みが崩れた場所があるので、修理が終わるまで行けない』と、言った。
暑くても寒くても、この場所に来ると、なんだか身が引き締まる。
日本人だからだろうか?、或いは戦中派だからだろうか?
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(おまけの話)
外国人カップルが代り番こに、皇居をバックに記念撮影をしている。
気の毒になった私は、英語で『2人一緒の写真を撮ってあげましょうか?』と言ったら大喜びだった。
それを見た他の外国人も、次々と私にカメラを差し出す。
そんな中にイジイジしている東洋人がいたので、『あなた達も写真を撮ってあげましょうか?』と英語で聞いたら、カメラを差し出した。
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写真を撮った後に、『どこから来たの?』と聞いたら、『大阪です』と答えた。
私はビックリして、『なんだよー。日本人じゃないか。日本語で言えよ-』と言ったら、照れていた。
大阪人らしくウケ狙いのギャグが返って来るかと思ったが、そんなことはなかった。
生粋の関西人じゃないのかもしれないなー。