■心の伊達市民第一号
夏の間だけ伊達市に来るようになって、今年で7年目である。来て2~3年経った頃に、市役所のOさんがコテージにやって来た。 そして、『心の伊達市民という制度を始めようと思うのだが、橋本さんはどう思いますか?』と聞いた。
そこで私がすぐ、『大賛成です』と答えた。
それには理由がある。
伊達市のファンを増やすのは、これからの市の発展には欠かせない。
それよりも、個人的に賛成の理由がある。
その理由というのは、『これで肩書きが出来る』からである。そんな経緯から私は『心の伊達市民第一号』となったのである。
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引退して、全く肩書きが無くなった。
そうなると『ただのオジサン』であって、町の人達も私を誰かに紹介する時に困っていた。
それ以来、私は誰かに紹介される時には決まって、『心の伊達市民第一号の橋本さんです』と、紹介されている。
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でも、紹介された人も、なんだかよく分からないようだ。
所詮、肩書とはその程度のものなのである。
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(おまけの話)
私が第1号なので、女房を心の伊達市民第2号とした。
私がそれを少し省略して『2号の女房です』と言うので、女房は怒る。
心の伊達市民第1号となった私であるから、出来るだけ伊達市のお役に立とうと考えている。
そこで、友人達が伊達市に遊びに来ると、必ず心の伊達市民に登録してもらっている。
そのせいもあるのか、今や心の伊達市民は全国に1400名もいるようになった。
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次に伊達市のお役に立つ方法としては、町でお金を使うことだと思っている。
それにより、少しでも伊達市の経済に貢献したい。
だから、お金を使う時は必ず伊達市民の経営する店に行く。
ガソリンが安いからといって、安売り店には行かない。
栗本石油で入れる。
寿司は回転寿司には行かない。文七に行く。
コーヒー豆はスーパーで買わずに、ぶどうの木に行く。
和菓子は久保、焼き豚は大矢ミート、写真のプリントはヒラマツ、お金を下ろすのは伊達信金、床屋はサカイという具合である。
他に色々なお店があるが、全て伊達市民の経営の店に行くのである。
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実は心の伊達市民第一号なんて肩書きをもらった為に、ここではかなり制約された生活を余儀なくされているのである。