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[2019.12.07]
■台湾グルメ旅(4日目)・・・最終日
(2015年12月28日) 
 
ホテルの朝食はバイキング方式である。 
1日目は洋食、2日目は和食を食べたので、最終日は中華料理とする。 
 
ウーロン茶をもらい、「お粥」をメインにして中華料理のおかずを食べる。3日目ともなると、朝食レストランの係員も顔馴染みとなり、愛想が良い。 
 
中心街の中山。左右に三越デパートがある。 
 
 


 
朝食後は1人で散歩に出る。 
前から気になっていた「檳榔(びんろう)売り」の店の写真を撮りに行く。 
 
私と台湾との関係は45年ほど遡る。 
それ以来、10回以上は観光、仕事で来ているが、今回の旅行で檳榔売りが目立たなくなったのが気になっていた。 
 
檳榔売りの店。 「檳榔(びんろう)」とは噛みタバコのようなもので、麻薬のような恍惚感が得られるようで、トラックの運転手などが良く買っている。 
 
 
以前はセクシーな服装の若い女性が檳榔を売っていたが、今回は全く目にしない。 
 
ホテルのフロントで聞いたら、「市内にはいなくなったが、郊外に行けば、今でもいますよ。ご案内しましょうか?」と言われた。 
そこまでしてもらう必要も無いので、1人でホテルの近くで探しに行く。 
 
横断歩道の信号はLEDランプで歩く歩行者を表現している。 
日本の歩行者用信号と違い、青色の人がアニメーションで歩く。 
残り時間が30秒を切ると、そのアニメが早足になるのが可笑しい。 
 
 
檳榔を売る店は何軒かあったが、どこもセクシー女性はいず、暇を持て余しただらしない感じのオバサンがいるだけだった。郊外の主要道路の脇には、争うようにピンクのネオンにセクシーガールがいたあの頃が懐かしい。 
 
商店街の歩道には必ず屋根がある。そこに不法占拠の屋台の販売店がある。 
 
 
セクシーねえちゃんがいないので、ホテルへ戻る途中で目に入ったお寺に行ってみる。道教のお寺はアチコチにあり、日本の神社の感覚と考えれば良いと思う。 
 
境内にはオバちゃん2人がいて、おしゃべりに夢中だ。 
私は棚で目に付いた「あの世のお金」を買いたいと思い、オバちゃんに声を掛けた。 
 
近くのお寺で買った「あの世のお金」。 
 
 
全く言葉が通じず困っていたら、そこに日本語をしゃべるオバサンが登場した。 
私は「あの世で使うお金が欲しい」と言うと、オバサンは「100元をこの箱に入れろ。それで6本のお線香と、あの世のお金を渡す」と言った。 
 
オバサンの言うがままにして、神様にお祈りもして、お札を持ち帰ることになった。 
 
東京と違い、まだ古い建物が多く残っている。 
窓の外に違法の出窓を作っている。そこに洗濯物を干す場合が多い。 
 
 
オバサンは近くのお茶屋の主人で、「最近の日本人はお金を使わなくなった。昔は600グラムのお茶を買ってくれたのに、いまじゃ100グラムよ!。あの頃は儲かって良かった」と愚痴っていた。 
 
慰める言葉もなく、「今じゃ、日本でもウーロン茶はたくさん売っているからねー。お土産に買う人も少なくなって来たんだと思うよ」と小さな声で言ったのである。 
 
高級料理店の優れものの爪楊枝。楊枝の反対側に「歯間ブラシ」が付いている。 
 
 
(おまけの話) 
帰国の飛行機の出発までの時間があったので、3人で近くの三越デパートに行った。以前から気になっていたのだが、1階入り口にアイスキャンデーの店があり、写真で見る限りではとても美味しそうだった。 
 
デパートの開店時間は午前11時なので、入り口で少し待つことにした。 
 
タクシー料金が最近、変更になったようだが、メーター交換が間に合わないので追加料金の計算表を使っている。日本では考えられない。 
 
 
そこにいたガードマンと話をした。 
日本語が上手なので、「日本語が上手ですねー。日本語能力試験でN1ですか?」と聞いた。 
 
その返事に驚いた。「私は日本生れ、日本育ちで、龍国大学卒です。オヤジの仕事の関係で台湾に戻りましたが、中国語が話せないので、ガードマンくらいしか仕事が無いのです」。 
 
台北の秋葉原電気街。 
 
 
「日本の中華料理は美味しい。台湾の中華料理は不味い。日本は安全だ。住むなら台湾より 日本だ」と話していた。その時、先輩格のガードマンがやって来て、「サボるな! 仕事をしろ!」と言ったようだ。彼は寂しそうに去って行ったが、もっと話してみたかった。 
 
人生というものはタイトロープを渡っているようなものだ。 
私の場合は幸いにロープから落ちないで渡り終えそうだが、あのガードマンは落ちてしまった。 
台湾グルメ旅行で、思いもかけず厳しい人生を見てしまった。 
 
帰りの便のキティちゃんのエバー航空。(台北松山空港) 
 
 
 
 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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