■イタリアから文七に寿司を食べに来た夫婦
寿司と言えばいまや国民食みたいになってしまっているが、私の子供の頃はそうではなかった。 家にお客さんが来ると、その時だけ特別に寿司屋に出前を頼んでいた。
そんな時には私は、もしかしてお客さんが寿司を残さないかなーと期待していたが、いつもその期待は裏切られていた。それが今では子供でも『大トロ』なんて贅沢なことを平気で言うし、親もそれを許してしまっている。
ある時から寿司は贅沢な食べ物でなくなった。
それは回転寿司が世の中に登場したのが、その大きな理由だと思う。皿の色と枚数により食べた値段がハッキリするというシステムは今までの寿司屋の怪しげな値段設定を根本からひっくり返し、消費者の喝采を浴びた。
それまではお好みで食べると、勘定の時にならないと幾らになるか分らなかった。
場合によると人を見て値段を決めているのではないかと疑うような値段だった。

ある日のこと、伊達の寿司屋の女将の淳ちゃんから携帯にメールが入った。『イタリアからわざわざ伊達の文七の寿司が食べたいと言って来た夫婦がいる。それも橋本さんのブログを見て来てくれたそうよ!。橋本さんのブログも国際的になったのね~』と驚きのメールである。その時の様子をRさんが知らせてくれた。
イタリアからやって来たS夫妻は文七でブログにある評判の美味しい寿司を食べていた。
その時、Rさんが丁度店に入って来たので、女将が『ブログに出ているRさんです』と紹介したら、『橋本さんの介護保険の払い込みを親切に対応された信金のRさんですか?』と言われたのでRさんはビックリしたそうである。
それから、私のこと、イタリアのことと話は弾み、思い掛けない出会いとなったそうだ。

静岡が実家のSさん夫妻は私のブログでわざわざ北海道・伊達市まで来てくれた。宿泊予定をしていたローヤル・ホテルも私のブログで知ったが、生憎、満室で泊まれなかったようで残念なことであったようだ。私のブログも国際的になり、責任重大である。
このブログもSさんはイタリアで見ているだろうと思う。『Sさん、文七のお寿司は美味しかったですかー?』。
それと同様に伊達の人達の温かさを感じて帰ってもらえたなら幸いである。
(おまけの話)
私は東京ではあまり寿司を食べない。それは私から見れば、そのバカバカしい値段にある。社用族は構わないだろうが、個人で行くには高過ぎる。でも、寿司好きの女房に付き合って、たまには寿司屋に行く。
その時は西荻窪南口の『磯はん』と決めている。
先ず、白身の魚2種類くらいの薄切りをスダチで食べる。これは旨い。添え物にはワカメが出される。それから、握り寿司に行く。
私も女房も貝類が好きなので、貝類尽くしでお願いする。でも、一番好きなのはイカである。イカは安いネタなので店は困るようだ。でも好きなんだから仕方ない。
途中でタコの煮付けなどを食べるが、これも柔らかくて美味しい。その後、漬物、お吸い物などを出してくれる。最後は漬物の巻物と決めている。でも、私はスーパーの寿司でも回転寿司でも美味しく食べられるので、高い寿司は勿体ない。