■野田岩の鰻を食べる会
私の勝手な思い込みかもしれないが、北海道には「鰻の文化」が無いような気がしている。 伊達市でも食べたし、ある時は室蘭まで出向いて食べたが、美味しくない。
私は最後の晩餐に『野田岩の鰻』を食べたいと公言している。それほど、鰻が好きなのである。
そんな私の鰻好きを知っている女房の友人が、冷凍ではあるが野田岩の鰻を北海道の私のところに送ってくれた。
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1人で全部食べてしまっても良いのだが、『東京にはこんなに美味しい鰻があるんだぞー』と自慢したくて、伊達の友人達を招いて一緒に食べることにした。
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ある日の夜に、イコロ農園に特別にお世話になった9人を招待した。
そして、女房が調理して北海道米のナナツボシの上に野田岩の鰻を乗せた。
熱々の鰻重は私の期待を裏切らない美味しさであった。
みんなは無口になった。美味し過ぎるからか?
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野田岩の麻布本店で食べる鰻も良いが、伊達市でお世話になった人達と一緒に食べるイコロ農園での鰻もまた格別である。
この夜の鰻が最後の晩餐にならぬように、健康に留意して、来年の夏もまた伊達市に来たいと願う。
果たして、伊達のグルメ達は野田岩のうなぎの味をどう評価したか?
久し振りの野田岩の鰻に興奮した私は、肝心の鰻重の写真を撮るのも忘れてしまった。
それほど、美味しかったのである。
仕方ないので、Sさんから写真を提供してもらった。
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*鰻を食べる会のメニュー
1、酢の物 駿河湾のシラス、三陸海岸のワカメ、キュウリ。
2、吸い物 豆腐、三つ葉、麩。
出汁 カツオ(築地・秋山商店)、昆布(築地・吹田商店)
3、鰻 野田岩本店(冷凍物)
4、白飯 ななつぼし(北海道米)
5、香の物 ナス、キュウリ、茗荷の一夜漬け。大根の大阪漬け。
6、お茶 抹茶白折(京都)
7、デザート 自家製白桃シャーベット(岡山)
(おまけの話)
鰻には色々な思い出がある。
関東の鰻は、蒸してから焼く。
それに対して、関西の鰻は蒸さずにいきなり焼く。
どちらもそれなりに美味しいが、私は関東風が好きだ。
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鰻はどこで関東と関西が分かれるかというと、それは静岡である。
静岡では丸ごと1匹、頭も付いた鰻が乗った鰻重がある。
名古屋に行けば、蓬莱軒の「ひつまぶし」がある。これも旨い。
東京には名店が多く、どこが1番かは難しいが、私は野田岩の、しかも麻布の本店で食べる鰻が一番だと思っている。
9月に東京に戻ったら食べに行こう。