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[2018.11.02]
■川俣温泉の旅(1)
 
テレビのニュースで川俣ダムの紅葉を知らせていた。 
画面から見る限りでは素晴らしい紅葉で、急にそこへ行きたくなってしまった。 
 
ネットで調べると、車が無いと行くのが難しいようだった。 
公共交通機関を利用する場合は、家から電車で2時間半かけて鬼怒川温泉まで行き、そこからバスで1時間半も掛かる。しかもバスは1日に4本しかない。 
 
鬼怒川を堰き止めて出来たダム湖。 


そこで宿は無いかと調べたら、川俣温泉に4軒の旅館があった。 
全ての旅館は満室で、たった1室、空きがあったのが国民宿舎の「渓山荘」だった。 
すぐに電話をして宿泊予約をし、そこからバスの時刻表を頼りに、紅葉の名所の瀬戸合狭を見て宿に入る計画表を作った。 
なにしろバスが1日4本なのであるから、行動の自由が利かない。 
 
吊り橋までの階段。(下りと登り) 
 
 
家を午前7時20分に出て、鬼怒川温泉駅に着いたのが10時だった。 
そこからバスに揺られて山道を行き、川俣平家塚で途中下車する。 
「瀬戸合峡」への案内板を頼りに先に進む。10分ほど歩くとダムに出る。素晴らしい眺めだ。 
500メートルくら先に白い吊り橋が見え、みんなは吊り橋に行くようなので私も付いて行く。 
 
瀬戸合峡に架かる吊り橋。 
 
 
険しい階段を150段くらい降りると今度は登りになるが、休み休みでないと、とても登れない。やっと着いた吊り橋はその先が行き止まりで、ダムの工事用の橋だったのかもしれない。 
吊り橋は遠くで見る方が美しく、行ってみればどうということはない。 
また来た道を引き返す。またあの急階段を登るのかと思うと気が重いが、帰るためには仕方ない。 
 
川俣温泉へ向かう道のカーブミラーに映る車。 
 
 
途中まで気楽に来てしまったバアチャンが、上り坂で3人も蒼い顔をして座り込んでいた。後期高齢者が来る場所じゃない。 
バアチャン!行ったら、また同じ道を帰るんだよ! 
 
私は途中の休憩所で休んで、持参したオニギリを食べて英気を養う。 
バス停に行ったら、次のバスは2時間後だった。 
ここは無料駐車場以外は何も無い。 
 
ダム湖の上流。 
 
 
私の行く方向を見ると、川俣温泉までは下り坂のような気がした。 
2時間も待つなら1時間くらい歩けば行けると、根拠も無く考えたのが失敗だったと後で分かる。 
 
両側の素晴らしい紅葉を見ながら、ブラブラと歩いて行く。 
車が私を追い越して行く。 
私は「車なんかより、歩いた方が紅葉を楽しめるよ」と、自分だけで納得しながら先に進む。 
 
川俣温泉に向かう道路の両側は紅葉で美しい。 
 
 
私の予想に反して上り坂も多く、1時間くらい歩いてもまだ川俣温泉に着かない。足の付け根が痛くなった。また腰も痛くなった。 
あとどのくらいか分からず、泣きたい気持ちだ。 
 
次々と私を追い越して行く車が羨ましくなった。そして2時間弱で、やっと宿に着いた。宿は立派じゃないが、鬼怒川渓谷沿いに建ち、素晴らしいロケーションだ。 
アチコチに植えられた真っ赤に燃えるような紅葉が、私の落ち込んだ気持ちをを慰めてくれた。 
 
ダム湖の横の水路の紅葉。 
 
 
(おまけの話) 
宿に着いて、主人の説明を聞く。 
「夕食はここで6時から」、「風呂は3ヶ所で、こことここ」、「「貸し切り風呂は無料で、入り口にサンダルが無ければ、空き」、「ここから先は女湯だから、立ち入り禁止」、「旅館は禁煙」などを早口で話す。 
カギを渡され、勝手に自分の部屋に行く。2階の部屋は8畳ほどの広さで、普通である。 
 
国民宿舎「渓山荘」 
 
 
すぐに浴衣に着替えて、露天風呂に行く。 
誰もいないので、露天風呂で紅葉をバックに記念撮影をする。 
のんびりと風呂に浸かり、今日の歩きを反省した。 
その時に童話の「うさぎとカメ」の話を思い出して、一人で笑った。 
私が歩き出した停留所から下車する川俣温泉までは、バスなら10分である。 
 
渓山荘は鬼怒川沿いに建っている。 
 
 
私が川俣温泉に着いて旅館に向かう途中で、バスが停留所に泊まるのが見えた。カメが私。バスがウサギである。 
ウサギのバスは油断して、カメの私に負けたのである。 
そう思ったら、疲れがいっぺんに飛んで行ったような気がした。 
 
部屋からは紅葉が目の前に見える。(白いのは濡れたタオル) 
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プロフィール
心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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