■ミシュラン★のラーメンを食べる
今回は日本食となった「ラーメン」に付いて考察する。 私の子供の頃は「ラーメン」とは言わず、「シナソバ」と言っていた。
ある日のことである。
母が「シナソバと言うと中国人が怒るから、ラーメンと言いなさい」と言った。その時はなんだか良くは分からなかったが、それからはラーメンと言うようになった。
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大人になってから「なぜシナソバと言っては駄目だったのか?」と考えた。戦後、事実に反して戦勝国気取りの中国が日本に対して「シナと言うな!、中華人民共和国と言え」と言ったと知った。負け犬日本は揉めるのが嫌で、それを受け入れたのだろう。
でも中国は英語では「Chaina」であるのに、なぜ日本語発音で「シナ」がいけないのかいまだに私は分からないままである。
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創業祭のイベント。(創業64年と区切りは悪いが・・・)
学生時代は良くラーメンを食べた。
小金井に住んでいた頃は「幸楽苑」と「次男坊」、国立では「丸信」、荻窪では「春木屋」であった。
特に「幸楽苑」がお気に入りだった。
スープはみんな私の好きな東京ラーメン味だった。
テレビのCMで幸楽苑が創業祭で、昔のラーメンを昔の値段の290円で提供すると知った。
そこでネットで調べたら日本橋に店があったので、すぐに駆け付けた。
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小さな店だが、すぐに出て来たラーメンは昔のままの東京ラーメンで、味も昔のままだった。
懐かしくて、美味しくて、私にしては珍しく、スープを全部、飲み干してしまった。
この味に近いのが、勝どき駅近くにある昭和の名残のような「しなそば屋」である。堂々と「しなそば」を名乗っているところも気に入っている。
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「ラム煮干中華そば」(750円)
テレビ番組で、「創作拉麺」の「麺庄」という店を取り上げていた。
場所は文京区小石川春日なのですぐに行ってみたら、その日は火曜日で定休日だった。気を取り直して、別の日に行った。
11時開店なので、11時10分くらいに行ったら、もう若者が5人も来ていた。色々ある中から、券売機で「ラム煮干中華そば」を買う。
出て来たラーメンは味が濃く豚骨風で、私の好みに全く合わないので半分くらい残して店を出た。
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新宿南口のミロードというファッション・ビルの7階にMENSHO SAN FRANCISCO という店がある。
ここは春日の「MENSHO」と同じ経営で、1950円の「A5和牛・醤油ラーメン」が売りである。
私は「話の種」にと思い、これを注文する。
周りの客は、誰も注文していないのが気になる。
麺の上に乗っている和牛の薄切りは凄い。でも、これがラーメンに必要かなー?
ラーメンの味を含めて、このラーメンの1950円は高過ぎるし、売れないなー。
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最後はミシュラン・ガイドで★をもらっている店があると知り、すぐに出掛けて行った。場所は大塚で、店の名前は「鳴龍」である。
開店20分前に行ったら、既に14人も待っていた。
小雨の中を50分待って席に案内された。
店内は狭く、たった10席のカウンター席のみの店だった。
出て来たラーメンは品が良く美味しいが、「また50分も並んで食べたいか?」と聞かれたら、悪いが「もうしたくない」。
私は幸楽苑の290円のラーメンの方が好きだ。
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(おまけの話)
ラーメンと言えば、昔から丼の中に麺の他は「シナ竹」、「ナルト」、「メンマ」、「チャーシュー」が入っていると決まっていた。ところがいつの頃からか、「ナルト」が無くなった。
いつからかハッキリとは分からないが、知らない内に私に断りもなく無くなった。ところでなぜ昔は「なると」が入っていたのか?
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どうやらラーメンは昔は「中華そば」と言っていて、日本蕎麦屋のメニューだったのである。それが段々とラーメンの人気が出て来て独立するようになり、「なると」がそのまま残ったようだ。
まあ「なると」は彩には良いが、ラーメンに入っていても残す人が多かったらしい。
それがラーメンから「なると」が無くなった大きな理由らしい。
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最近のラーメンは実に色々なタイプが出て来ている。
私は豚骨ラーメンは苦手で、あの匂いを体が受け付けない。
丼の中に入っているものも昔とは大違いで、煮卵、海苔などが定番になっている。
私が気に入らないのはチャーシューが無くなり、ばら肉を巻いてチャーシューに見立てた肉になっていることである。
ラーメンというものは、やはりチャーシューでなくてはいけないのだ!
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