■価値ある事柄?
私がこのマンションで参加しているグループには色々ある。 「防災委員会」、「備蓄倉庫新設検討委員会」、「ゴルフ同好会」、そして私が主催している「日本語教室」などである。
その他には、非公式ながら「火曜・金曜会」というのにも参加している。
毎週の火曜日と金曜日の午前中に暇人のジジイ達が集まって、色々と話をする会である。
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でも、この会はどうもジジイ臭くていけない。
そこで私は後輩ながら、「いつもスカイラウンジに集まってばかりいないで、たまには外へ出ましょう」と提案した。
そうしたら、結局はなにかを食べに行くしかないので、東京観光に明るい私がグルメツアー・ガイドとなってしまった。
その第2回目として、野田岩本店に行くことになった。
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本店の2階を予約して、みんなでうな重を食べた。
昔の蔵の内部を生かした落ち着いた佇まいが、私は大好きだ。
和服の仲居さんが何度もお茶を入れてくれる。
サービス料の10%を支払わねばならないが、その値打ちはある。
そして戻ったら、参加者の中の最長老のXさんがお礼のメールをくれた。
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『由緒のあるお店で美味しい鰻を頂けたことは、これから残り少ない我が人生にとって価値ある事柄だったと喜んでいます。
次は「船橋屋」とのこと、よろしくお願いします。』とあった。
ここまで言われると、私もXさんの人生に責任を持たないといけなくなってしまったようだ。
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(おまけの話)
勝どき駅でみんなと別れて、雨の中を1人で日比谷公園に行った。
日比谷公園で行われるはずの「HIBIYA AKARI TERRACE」の様子を見に行く為である。
事前の計画では、「雨の場合は中止」となっている。
私の興味は、「中止となった場合の現場はどうなっているか?」であった。
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公園に着くと、遠くに沢山のテントが張ってあるのが見える。
噴水の向こうに本部のテントがあった。
カッパを着た係員が私の方に寄って来た。
『このグラスになにか書いて下さい。それを飾ります』と言う。
断り切れずに、下手な絵を描いた。
でも、今日は中止だと言う。
明日は用事があって見に行けないが、私の下手な絵のキャンドルが飾られると思うと恥ずかしい。
雨で流れた祭りというのは、なんとも侘しい雰囲気が漂っている。