■危機的状況の中の希望
東京電力の原発事故の影響が段々と分かるに連れて、かなり深刻な事態が起きて来ていることを知った。 楽観的な私でも、悲観的になりそうになる。
現地で東京電力の副社長の謝罪と説明の状況を、テレビで見た。
私はその内容よりも、先ず違和感を覚えたのは、「なぜ社長が出て来ないのか?」ということだった。
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こんな悲劇的な事態を引き起こした会社のトップが、この場に来られないほどの重要用件が他にあるとは思えない。
責任ある立場の人が、責任を取る場から逃げたと思われても仕方ない行動だと思う。
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事故の情報が錯綜し、なにが真実か分からない状況の中で、作家の村上龍がニューヨーク・タイムスへ寄稿した文を読んだ。
タイトルは「危機的状況の中の希望」というもので、格調高く日本の現状を正しくアメリカ人に知らせている。
その文の中で、私が同感したのは次の個所である。
「今は逆のことが起きている。避難所では食料、水、薬品不足が深刻化している。東京も物や電力が不足している。生活そのものが脅かされており、政府や電力会社は対応が遅れている。
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だが、全てを失った日本が得たものは、希望だ。大地震と津波は、私たちの仲間と資源を根こそぎ奪っていった。だが、富に心を奪われていた我々のなかに希望の種を植え付けた。だから私は信じていく。」
良かったら、まだ読んでいない方は、下記をクリックして全文を読んで下さい。
「危機的状況の中の希望」
(日本語はここをクリック)
(原文のままは、ここをクリック)
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(おまけの話)
テレビでは原発事故のニュースばかりだ。
他のニュースがどうなったか分からない状況が続いている。
その陰に隠れて、話題から逸れてホッとしている人もいる。大相撲の八百長問題もそのひとつだろう。
私が何回も撮影に行った東京スカイツリーもそうだ。
知らない内に、634メートルの高さになっていた。
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我が家からも頂上部分がよく見えるので、天気の良い日を狙って自転車で撮影に行ってみた。
近くに見えたが、意外と遠い。自転車で45分も掛った。
現地では原発事故にも関係無く、大勢の観光客が来ていた。