■風邪にはステーキ
朝から雨模様なので、こちらに来て初めて仏像彫刻をする気になった。 題材は東京から持参した「聖観音菩薩半跏像」である。
そばで女房が咳をしている。そして、鼻をかむ。
その音が気になって、なかなか落ち着いて取り掛かれない。
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東京でひいた風邪が長引いているようだ。
そこで何が風邪に良いかを考えた。
以前に市内のK社長に写真撮影のお礼にとステーキをご馳走になり、それが凄く美味しかったことを思い出した。
私は店の場所が室蘭の輪西ということだけを覚えていた。
そこでカーナビを頼りに出掛けてみた。
目的地に着いたとのアナウンスがカーナビから出たが、まるで場所が分からない。
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輪西の寂しい商店街の細い道を車で流す。
前にK社長から聞いた話では、『以前の製鉄所が全盛期の頃は、この商店街は大変な人出で、人と人の肩が触れ合うくらいの大繁盛だったんだー』、そうだ。
今ではその話からは、全く想像がつかないゴーストタウンである。なんだか、見てはいけないものを見てしまったような感じがした。
輪西商店街が寂しくなった頃から、日本経済は下り坂に差し掛かったのだろうと思う。
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それでもウロウロしている内に、見覚えのある店の前に着いた。早速、ステーキ定食を注文する。
暫くして出て来たステーキは、あの時と同じで美味しかった。
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女房もこれで元気になるだろう。・・・と、思う。
(おまけの話)
室蘭からの帰り道に豪雨となった。
豪雨の中でコテージのポストから転送された手紙を取り出す。その中に、静岡のM君からの手紙があった。
彼は引退後、大学の聴講生となり、地方行政の勉強をしている。
そのM君は先日、伊達市を訪問したことから伊達市の行政に興味を持ち、インターネットで財政状況を調べて、その結果を私にコピーして送って来たのだった。
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平成15年と平成20年の決算書を送って来て、重要な部分にはアンダーラインを引いて、分かり易くしてくれてある。
その結果である。
1、人口が増えているので、税収が伸びている。
2、地方債の発行を減らしている。
3、人件費を6億円も減らしている。
4、経済が第三次産業にシフトしているので、もう少し農業が頑張る必要がある。
・・・・という解説で、菊谷市長の力量を褒めている。
自分の住む町じゃないのに、褒められると嬉しい。
「心の伊達市民」の制度は、こんな効用もある。