■歌舞伎を見る
日本橋高島屋デパートで「市川海老蔵展」があった。
招待券を頂いたので、見に行った。
8階の会場に行ったら、見に来ているのはオバさんばかりだった。
オバさんは海老蔵が好きなんだなー。

海老蔵の妻の小林麻央が昨年の6月に癌で死亡した。
そのニュースは全国を駆け巡り、歌舞伎ファンでない人達も一緒に悲しんだ。
そのことの同情もあるのか、人気はうなぎ上りである。
また息子と娘が舞台で襲名披露をしたことも、人気を更に煽ったと思う。

海老蔵は身長が176cm、体重は80kg、血液型はAB型だそうで、これは私と同じである。身長、体重、血液型が同じなのに、どうして見た目がこんなに違うのか?
体形が全く違う。肉の付いている場所が違うのである。
まあ海老蔵と張り合う気も無いから、どうでもいい話である。

会場を入ると、舞台衣装、説明パネル、額縁に入った歌舞伎の場面、ビデオが3ヵ所にあり、色々な解説を見られるようになっている。
この日は見物客で大混雑で、ゆっくり見て廻るのも難しかった。
海老蔵の熱心なファンが多いらしく、なかなか先に進めない。

歌舞伎十八番の「暫」の加茂次郎義綱役の衣装と大太刀が飾られていて、大太刀は持つことが出来る。手に持ったら3.5キロもあり、大袈裟な衣装も含めると約20キロだそうだ。
これで大立ち回りをするのだから、海老蔵も重労働である。
50歳を過ぎたら、この役はやれないだろう。

途中で面白いものがあった。
それはフォトスポットで、決められた位置に立つと目の前の大画面にコンピューター制御により立った人の顔に歌舞伎役者の「隈取」写真が現れるのである。
そして最後に海老蔵の楽屋が再現されていて、そこが出口となっている。思った以上に良かった海老蔵展だった。

(おまけの話)
9月16日は「敬老の日」で中央区は色々な催しをするが、その中に「劇場招待」がある。
区内の3ヶ所の劇場「新橋演舞場」、「明治座」、「歌舞伎座」を毎年順繰りに使用して70歳以上の高齢者をお弁当付きで招待している。
今年は歌舞伎座の番で、私は中央区に引っ越して来て歌舞伎座へ3回目のご招待である。

歌舞伎座の昼の部を4日間、借り切っての招待であるから、相当なお金を掛けている。新しくなった歌舞伎座は殆どの席が1等席となり、通常の料金は1万8000円である。
しかし演目、役者によって料金が変るので、今回の料金を調べてみた。
どの席に当るかは運次第だが、年齢が上がるほど前になるようだ。

黄色は1階後方の2等席で14000円で、3階席は6000円と4000円である。
歌舞伎座の座席表で確認したら、私の席は2階桟敷席で特等席であった。小さなテーブルもあり、だから桟敷席は2万円もするのである。
これを高いと思うか、安いと思うかは歌舞伎ファンかどうかによるだろう。
私は第一希望日の9日(月)に当選したので、台風15号が去った日の午前中に女房と2人で出掛けて行った。

入口で解説のイヤホンガイドを借りる。これが有るのと無いのでは歌舞伎の理解が全く違う。歌舞伎は役者によっては、何を言っているのか分からない。
今日の3番目の出し物の「沼津」は初めて見た。これはイヤホンガイドが無ければ分からなかった。殆どの人はイヤホンガイドを借りていない。
だから居眠りをしているジジイも多かった。
私は十分に堪能した今日の歌舞伎だった。
