■メキシコ女性はあんこがお好き
私の前立腺癌を発見してくれたのは、伊達市在住のI医師である。 2年前の夏にヒョンなことから洞爺湖駅前のI医院で、彼の勧めでPSA値の検査をして、そこで癌が発見されたのである。だからI医師は私の命の恩人でもあると言える。
そんなI医師の奥さんと、カナダへ留学していて一時帰国したお嬢さんと、そのルームメイト(メキシコ人)が東京に来ていると知った。
そこでお世話になってばかりの私が恩返しを出来る良い機会だと思い、東京見物の案内を申し出た。

そして、お台場のホテルに私の車で迎えに行った。
私は今までに東京観光案内を何度もしているので、もう殆どプロのようなものである。
先ずは日の出桟橋から水上バスに乗ってもらい、浅草に向う。私の観光案内はいつもここから始まるのである。

雷門で記念撮影をしてから、仲見世通りで人形焼きを買って食べる。
少し先のお店で、今度は揚げ饅頭を買って食べる。
浅草寺にお参りして、ひさご通りで江戸伝統工芸館を見た後に言問通りに出て、『千葉屋』で大学芋を買って食べた。
六本木ヒルズではクレープも食べた。
メキシコの若い女性はあんことサツマイモが大好きだと言う。

今までに案内した外国人で、あんこが好きな人に初めて出会った。
まだまだ世界には色々な人がいると知ったのである。
(おまけの話)
メキシコ人の若い女性はスペイン語で、メヒカーナと言うらしい。今回のメヒカーナはマリッサという名前で、かなりの美人であった。白い肌から判断して原住民系ではなく、スペイン系のようだ。

いつも私の東京案内はお客さんが年長者ばかりなので、私の感覚で案内しても大丈夫なのであるが、今回は少し様子が違う。
彼女が東京のどんな場所に興味があるのか分からない。
見物というのは、どうしても歴史に関係してしまう。
靖国神社とか皇居などはあまり興味が無いようだ。
意外と受けたのが、カッパ橋で見た食品サンプルであった。

『東京の心霊スポットはどこですか?』と聞かれて戸惑った。今までの観光案内で、そんな質問が出たことは無かった。
これからは、そちらの方面も調べておかなければ、私は名ガイドと言えなくなってしまった。
午前10時30分から始まった私のディープ東京観光は午後8時30分にお台場で終った。