■ベトナム(19)・・・ドンナイに行く(1)
(2013年7月31日) ホーチミン市の西にあるドンナイ県のビンホアという町にある、KAIZEN日本語学校の分校に行った。この教室は短期大学の中の1室を借りて、
そこで先生2人と生徒24人が日本語を学んでいる。
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この県は日本企業の進出も多いので、いずれ日本語の需要が急速に高まるとみて、顧問先の会社は少し前に進出して、現在は拡大中なのである。
ドンナイ教室のツゥイ先生が、会社の車でホテルまで迎えに来てくれた。私が希望して、ドンナイ教室の生徒に生の日本語を聞かせたかったからである。
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ビンホア市で、先ずは先生達だけでランチとなった。
この町の名物料理である川魚レストランに行った。
鯉料理が出て来た。最初は「しゃぶしゃぶ」である。
日本と違い、鯉の薄い切り身が米と魚粉となにかで作られた粉にまぶされている。
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付け合わせの野菜に「ドクダミ」が出て来た。
鍋の中は鯉のアラを粉にして入れてある茶色い色をしたスープである。
そこで「しゃぶしゃぶ」した後に、米で作った薄い紙と野菜で包んで、
小さな皿にある醤油のようなものに付けてから食べる。
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この国では料理には何でも野菜を使う。
フォーにも別に出て来る野菜をお好みで入れる。
そして別皿で出て来る2種類くらいの小皿の醤油のようなものを入れて、自分の好みの味にする。
最初から野菜も醤油も入れておき、その店独特の味にして提供すればいいと思うのだが、そうはしない。
だから店の味というのが無いのではと思ってしまう。
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ドンナイでの夕食の時に出て来た野菜で驚いた。
日本にもある紫蘇やサニーレタスはよく出て来る。
知らない野菜も多いが、「ドクダミ」が出て来て驚いた。
これは日本では『毒だから食べては駄目』と、子供の頃に母親から言われて育った。
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先生にその話をしたら、『ベトナムではそれを食べて死んだ人もいないし、私は大好きです』と言われてしまった。ドクダミというくらいだから、毒なのではないかなー?
その後に出て来た「お粥」に、また驚いた。
鯉の頭がお粥から顔を出している。
少し食べたが、気持ちが悪い。日本食が恋しくなった。
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(おまけの話)
日本語の話である。
夕食に3人の生徒を招いた。そして、また鍋物を食べた。
生徒が「美味しいですか?」と聞いたので、「美味しくない」と答えた。私はここではお世辞は言わないことにしている。
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その後で、タクシーで郊外の広い公園の中にあるカフェに行った。
そこにはまた別の生徒を3人呼んだ。
そして日本語の練習である。
その日の午後に90分の授業を2つ終えてから来ているので、相当に疲れている。でも生徒にとっては、滅多に無い機会であるから、次から次へと質問をして来る。会話が出来ないので、質問になってしまう。
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そんな経験をしてみると、我々が普段、何げなく話をしているというのは、相当に高度な会話をしているということが分かる。
日本語の先生でも、私の話す日本語が分からない時がある。
延々と質問と答えが続き、遂に10時の閉店時間となってしまい、やっと日本語の授業は終った。
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