■神様と仏様
私たち日本人の多くは、「神様、仏様、どうかお助け下さい…」という台詞を違和感なく口に出来る…。これは、日本人の宗教観を象徴する代表的な言い回しのようで、寺院の境内に鳥居があっても抵抗がないし、皆さんも元旦には神社に初詣に行き、お盆にはお墓参り、クリスマスを祝っても何ら、違和感がないのではないでしょうか?
まさに、それが古来、八百万の神を尊び、神仏を習合させて来た日本人の宗教観なんだそうだ。
日本人は、外国人に比べると、比較的強い信仰心が薄いと言われている。が、強い信仰心がない代わりに、神も仏も分け隔てなく尊ぶ事が出来る独特の精神文化がある!といえるのではないでしょうか…?

仏教において”仏”とはサンスクリット語で「真理に目覚めた者」という意味の”ブッダ”(=仏陀)をさしている言葉な訳で、仏教の開祖である釈迦も修行を積んで完全な悟りを開き、ブッダとなった人ですよね?要するに、これは釈迦が特別な存在だからではなく、仏教では、人間は修行を積めば(極めて稀にではあるけど)仏になれる可能性がある!という考えから来ている。これを人間の”仏性”というのだけど、人間と仏の間に本質的な違いはなく、人間には仏と同じ性質が備わっている!という事なんだそうで…。
一方、”神”は日本では元々、神道の神々を指す言葉だったのが、明治時代になって、キリスト教の「GOD」を”神”と訳するようになったために、”神”の概念が曖昧になってしまった事情があるようなのさ…。

私から言わせたら、自分が救われて幸福になれるなら、神も仏もどちらでも全然OKですよね。でも、その日本人的な考えって、逆に素晴らしく思えてしまったりもするんですけどね…?