■旧約・新約・福音
この世界で一番発行部数が多い書物と言えば、間違いなく聖書ですよね?驚異的な大ベストセラーですよね?この聖書には旧約と新約の2つの聖書があるのは皆さんもよくご存知とは思いますが、旧約・新約の”約”って何を意味しているか知っていますかね?
「旧い訳より新しい訳のほうが読みやすいから…」なんて勘違いしている方いませんか?あくまでも「旧訳」「新訳」ではなく、「旧約」「新約」なの!
じゃあ、旧約・新約の”約”は何か?というと、神と人間との契約の「約」を意味しているのさ!まず、「創世記」や「出エジプト記」等で知られている旧約聖書には「唯一の神を信じて従いなさい」「神はイスラエルの民を救う」「神はいずれ救世主を遣わす」といった約束が書かれている。
「約束の地(プロミス・ランド)」「乳と蜜の流れるカナンの地」を、神がユダヤ人に与えると約束しているのも旧約聖書だし、「私のほかに神があってはならない」「いかなる像もつくってはならない」「姦淫してはならない」等の「十戒」も、やはり旧約聖書での約束であり、神との契約の柱になっている。

一方、新約聖書では、イエスによって、旧い契約が新しい契約へと更新される。ユダヤ教では、当時も今も、律法を厳格に守る事が最も重視されるんだけど、イエスは、労働が禁じられている安息日に病人を癒す等、律法を公然と破ってみせた!イエスは、決まり事を守る事で救われるのではなく、神を信じる事が救いへの道だ!という”新しい契約”を説いた…。
キリスト教では、この新しい契約を大切と考え、新約聖書をかけがえのない導きの書としている。一方イエスを認めていないユダヤ教では、聖書といえば旧約聖書のみ!ユダヤ教では、旧約聖書こそが、神との間に交わされた唯一の約束と捕らえているようですね。
ついでだから、新約聖書に出てくる福音についても軽く説明しておくと、新約聖書は大きく分けて、イエスの生涯とその言葉をつづった「福音書」、イエス亡き後の弟子たちの活動をつづった「使徒言行録」、信者がどんな信仰を持つべきかを使徒たちがつづった「書簡」、預言の書である「ヨハネ黙示録」で構成されているのだけど、この内、新約聖書の冒頭におさめられているマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの福音書は、新約聖書の中で、最も重要な書物とされている。使徒言行録や書簡が、主に使徒の活動を記録したものであるのに対し、福音書は、イエス自身が語った事を記録したものだからなの!では福音書の「福音」ってどんな意味かというと、この言葉は「エウアンゲリオン」というギリシャ語から来ている。

アニメ好きやパチンコをする方なら馴染み深い言葉かも知れないけど、「エヴァンゲリオン」と同じ語なのさ!「エウ」は「よい」、「アンゲリオン」とは「知らせ」という意味で、2つが組み合わさると「よい知らせ」「吉報」という意味。
聖書ではこの語を「救いに関するよい知らせ」という意味で使っている。要するに人々が待ちわびていた救い主がついに現われた!という知らせで、もちろん、その救い主とはイエスをさしている。
別に私はキリスト教信者でもないんで、旧約も新約もよく分からないですし、福音書が何故重要なのかも分からないのですが、聖書に興味のある方は、教会で聖書の勉強をすると知識として楽しいかも知れませんね。