■太陽の道
土地には特別なエネルギーがあるらしい…。風水はその土地のエネルギーの流れを知り、より良いエネルギーを得るための知識ですよね?いわゆる方位や方角の善し悪しというのも、この風水の思想が背景にある訳で…。風水では、東西南北それぞれの方角に青龍、白虎、朱雀、玄武という4柱の神がいて、中央の土地(黄龍)を守護すると考えられている。だから都は、この四神に護られた土地に建設されるのが理想とされる。この時に重要なのは、土地全体を活性化させるためのエネルギー、気の流れを読む事でして…。
このエネルギーの流れを「龍脈」という。龍脈は聖なる山から発し、山の尾根を伝って流れて来る。そのエネルギーが平地に出た時、激しく噴出するポイントが「龍穴」という小高い丘で…。エネルギーはここから南へ流れるとされるので、龍穴のすぐ南側、つまり都の北部が最も優れたパワースポットになる。

自然崇拝を基本とする神道では、太陽の動きも重視された!太陽エネルギーが最も強くなるのは真夏の昼であり、その時には当然、太陽は南にある。そのエネルギーを拝するには南向きこそがふさわしいという事ですよね…。
古代の祭祀において重要なのは、大地のエネルギーと共に、太陽や月、星座の動きから四季を読み取る事でもあって、中でも冬至、春分、夏至、秋分は、いずれも太陽にとって一つのターニングポイントとなる。
冬至は太陽の活動が最も弱まりますが、同時に活性化へのスタート地点でもある。イエス・キリストの「誕生」日であるクリスマスが冬至と重なっているのには、そういう死と再生の意味もあるのではないでしょうか?同様に春分と秋分は昼と夜が等しくなる中間点だし、夏至はこれから太陽が弱まっていく(死に向かって行く)スタートとなる訳で…。

例えば日本の神社の中心である伊勢神宮を中心に、この3本の太陽ラインをそれぞれの方角に伸ばして行くと、多くの聖地がライン上に乗って来る…。あるいは日本列島と多くの神々を産んだイザナギを祀る伊弉諾神宮を中心にしたラインもそうですよね…?
淡路島にある伊弉諾神社は、いわば国生み神話の中心である。そしてこの神社を中心に前述の太陽のラインを引くと、日本列島の主要な神社がことごとくそのラインに収まってしまう…。

また、これとよく似たものに以前このブログでも紹介したイギリスの「レイライン」がある。大地にはレイラインというエネルギーの流れがあり、古代の聖地はこのライン上に建てられている!という…この場合、聖地はエネルギーが流れ出す一種のパワースポットという事になるんだけど、いずれにしても風水の龍脈や太陽のラインを基準とした神社配置と同じ思想から成り立っているように思うんですけど…。