■忌み数
万物に魂が宿る!と考えて来た日本人は、言葉にも霊的な力があると信じて来た…。これが「言霊」の考えですよね…。言葉の音に意味を持たせて、好んだり忌み嫌ったりして来ましたが、その最もたるものが「数字」ではないでしょうか?
例えば、「四」は、「死」に通じると言われ不吉な数とされ、避ける傾向にあるのではないでしょうか?私個人的には、大変好きな数字ですけど…。この考えが強くなったのは戦国時代だと言われています。いつ死が訪れてもおかしくない日々を送る武士たちは、少しでも縁起を担ごうと「四」を嫌ったという…。

こうした数字を「忌み数」と言いますが、もう一つ挙げれば「九」ですかね?これは「苦」に通じますからね…。「四」と「九」の組み合わせはとりわけ縁起が悪いとされて、日本では自動車のナンバープレートに、下2桁49のものは割り当てられてはいなく、欠番となっている(但し、希望ナンバー制に従って申請すれば取得出来るらしい…)。49は「死苦」「終始苦」さらには「(車で)轢く」を連想させるからで、同じ理由で「死に」が当てられる下2桁42も、欠番となっているそうです。
日本人がこれだけ「四」と「九」を嫌うのは言霊を信じているのと同じように、災厄や穢れが病気のように伝染すると考えたからですよね…。「死」や「苦」は、人の間を渡り、取り憑くものという概念があったからで…。

災いに対抗するため、先祖や神々の力をもらおうと、霊の宿った餅(鏡餅)を食べたり、邪気を祓う神事を行う相撲取りの身体に触れてみたりもする…。強い運気や守護の力もまた、感染すると考えた…。そして「四」や「九」には近寄らないようにする訳ですわ…。
