■獅子舞
明けましておめでとうございます。 本年も、むしゃなび及び占いスペース タリズマンをよろしくお願い致します。
最近、全然見かけなくなりましたけど、獅子舞ですわ…。獅子舞の獅子に子供の頭を噛んでもらうと魔除けになって、その後にご利益もあると、日本では広く信じられて来た。これは一説には、噛む真似をしてもらう事で、その人の持つ厄災を噛みとってもらえるからという。まぁ、獅子は、邪気が食べ物という訳ですわ…。
あるいは、地方によっては「噛みつく」ことから「(福の)神が憑く」という事で縁起が良いとされているところもあります。

獅子舞の起源は、古くは古代国家シュメールと言われていますが、一説にはインドとされている。インドの地方の遊牧民や、農耕民の信仰として神に崇められていたライオンを偶像化させたものが獅子舞の始まりと一般的に考えられている。
やがて紀元前の5世紀頃に仏教が誕生すると、獅子信仰は大きな転換期を迎え、当時は、開祖ブッダの像をつくる事が戒律から許されていなかったために、初期仏教ではブッダの代わりに丸い形の大法輪や足形の仏足石、あるいは獅子形の彫刻をシンボルとして祈るようになったのさ…。
獅子は梵語でシンハプルと言い、獅子の吠え声に動物たちがひれ伏すように、ブッダの言葉には全ての人々がひざまづくという意味で、ブッダの言葉、つまりは仏教の教えを「師子吼」(ブッダだから「師子」と書く)と称したらしい…例えば、シンガポールという国名は、このシンハプルから来た名前で、かつてシンガポールが仏教国であった事の名残ですしね…。
その後、仏教が諸国へ伝来するようになると、獅子信仰も一緒にチベット、中国、東南アジア一帯へと伝わって行った。沖縄のシーサーも、神社の狛犬も、日本画の唐獅子もその発展形とも考えられているが、「遠野物語」で有名な柳田國男さんは、異論を唱えている。

獅子舞には大きく2系統があり、獅子の頭につけた胴幕の中に2人以上の人が入って舞う「伎楽系」(西日本)と、獅子の頭を被り胸に太鼓を付けた1人立ちの舞で、太鼓を打ちながら踊る「風流系」(東日本)がある。
中国では、獅子信仰が伝わる以前から「き頭」という呪物を祀っていた。き頭とは悪霊祓いや豊作等をもたらす神の頭で、たいへん醜く不気味な顔をしてるという…そのため古代では、死者の頭を使っていた事もあった。実際、ラオスの旧正月に行われる獅子舞の獅子頭は、死者の顔に似せてつくられている…。
獅子はザンバラ髪のような体毛に大きな目と口、鼻の穴も巨大で、バリ島の獅子舞は「バロン踊り」とされて、獅子の他に魔女も出て来て、両者は激しい死闘を繰り広げる。
実は、日本の獅子舞も、古来はとても激しかったらしく、東北地方では獅子頭を”権現さま”と呼び、あくまでも信仰の本体であって、祭具や伎楽ではない点が重要でして…。

獅子舞やってないですかね?今年の一発目、頭かじられたいですわ…。