■ヤマタノオロチ
ヤマタノオロチは、日本最古の歴史書というか書物である「古事記」や、奈良時代の歴史書「日本書紀」等に登場する大蛇の怪物ですよね?8つの頭と8本の尾を持っていて、8つの谷と8つの峰を覆うほどの巨大な姿をしていたという。目はホウズキのように赤く、背中には苔や木が生えていたと伝えられています。毎年、娘が1人生贄に捧げられていたともいう…。
スサノオノミコトは、天皇家の祖神アマテラスの弟として生まれましたが、その素行が乱暴であったため、神々の住む高天原から追放されてしまう…。彼が出雲の国の肥河(現在の鳥取県斐伊川)を歩いていると、川上から箸が流れて来た。それを見て、スサノオノミコトは「上流に人が住んでいるに違いない!」と川の上流へ行く…。

スサノオノミコトは娘との結婚を条件に、ヤマタノオロチ退治を引き受ける…。彼はオロチが大の酒好きと聞いて、7回しぼった八塩折之酒という強い酒を用意させた。それを8つの樽に入れて置くと、オロチがやって来て全てを飲み干す…。
さすがのオロチも酔って寝込んだところを、スサノオノミコトが剣を抜いて、頭と尾を次々と斬り刻む…。ただ、1本の尾を斬ろうとしたところ、剣が折れて、中から鋼鉄の剣が出て来たらしい…それが後に天皇の継承時に引き継がれる三種の神器の1つ、天叢雲剣(草薙剣)となる訳で…。

ヤマタノオロチの8つの頭と尾は、縄文人の8つの国を表すのではないか?と解釈されている。天皇の一族であるスサノオノミコトが縄文人の国を平定し、縄文人の娘と婚姻関係を結ぶ事で、国を作り上げていった歴史的事実を神話にしたのではないか?と推測されますよね?