■数珠
数珠はまたの名を「念珠」ともいいますよね?今さらの話ではあると思いますけど、パワーストーンとして腕にする方も数珠としての形態を取っている以上、決して右手にしてはいけないはずです。元々お経や念仏を何度唱えたか?の回数を数えるために使われたとも言われていて、ある意味ではソロバンの役割もしていました。数珠は当然、煩悩と同じ108個の珠が基本です。
合掌する時の数珠の掛け方や持ち方、姿は宗派によって異なっています。葬儀では、葬家の宗派ではなく、自分の家の宗派の数珠を持って行きます。おさらいの意味で、各宗派の数珠の特徴と使い方を簡単に書いておくと…。

真言宗/高野山真言宗では、数珠を右手は中指、左手
は人差し指に掛けます。房は手の中に包み込むようにして合掌します。同じ真言宗でも、左右の中指に数珠を掛け、房を外に垂らす派もあります。
浄土宗/浄土宗では2つの数珠を組み合わせた「日課数珠」を用います。片方の数珠は輪が27珠、もう片方の輪は40珠から成っています。合掌の時は両手の親指に掛け、房は小指側の下ではなく親指側に垂らします。但し、小指側に垂らす掛け方もあります。
浄土真宗/浄土真宗の数珠は、珠の数に決まりがないのが特徴です。本願寺派は数珠を二重に巻き、房は小指の下に垂らします。大谷派も数珠を二重に巻くのは同じですが、房は上にして合掌し両手に掛け、左手の側に垂らします。
禅宗系/天台宗等と同じで数珠の珠の数は108個が基本です。曹洞宗の数珠には百八環金という銀輪が入っていますが、臨済宗には輪が入っていません。持つ時は輪を二重に束ねて左手に掛け、数珠の輪を左手の親指以外の四指に入れ、右手は添えて合掌します。
日蓮宗/108個の菊房数珠が基本で、そこに2個親玉と4個の四天王玉がつきます。持つ時は数珠を8の字にねじって右手側に2本の房、左手に3本の房が来るようにし、どちらも中指に掛け房を垂らします。数珠は包み込むようにして合掌します。
