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[2014.10.15]
■カラス天狗
 カラス天狗といえば、鞍馬山で牛若丸に剣術を教えた鞍馬天狗が有名ですが、「カラス天狗のミイラ」なるものが、和歌山県 御坊市の歴史民俗資料館にある…。平成4年(1992年)に歴史民俗資料館に寄贈され、一般公開されたのは平成15年。明治時代には、県の博覧会に出品された事もあるようで、それには、「烏天狗の乾物」と書かれている…。 


 ミイラは厨子の中に納められ、修験者が背負っていた笈に入れられていて、大きさは約35センチ。顔には耳や鋭いクチバシがあり、腕と足は極端に長い。特に足は鳥のように見える。かつて所有していた修験者は、このミイラを全国の行く先々で開帳し、お金を稼いでいたようなの…。真偽はともかく、現在では、昔の修験者の生活を知るための貴重な資料の一つである事は、間違いないだろう…。 
 そもそもカラス天狗は、小天狗とも呼ばれる伝説上の半鳥人。山伏装束こそ天狗と同じですけど、カラスのようなクチバシを持った顔があり、体は黒い羽毛に覆われている。剣術に秀で、空を飛ぶ事も自在とされている。御坊市のカラス天狗のミイラには由緒書きがついているのだけど、それを要約すると次のようになる…。 
 
 厨子に奉る尊像を「迦楼羅王」という。その昔、仏門を志した日蔵上人は、延喜16年(916年)、金峰山椿山寺に入り、塩や穀物を断って6年の修行を収めた。しかし、母親が長く病気である事を聞き、看病のため、その後は金峰山と都を行き来する生活をしていた。天慶4年(941年)に上人は、釈迦の遺風と役行者の足跡を追うため、大峰山の岩窟に籠って密教と禅を修行するようになる…。そんなある日、遙か彼方の渓谷に、5色の雲がたなびいているのが見えた!不思議に思った上人が深い渓谷に入って行くと、空から声がした…。「私は大徳和尚という者。上人の勤勉さに感じ入ったので、この像を差し上げよう」と…。 
 その時得たのが迦楼羅王尊像(カラス天狗のミイラ)と安産除悪の秘符一巻だったという…。その後、上人は、人々に安産の秘符を与えたり、病気の人を救ったりしたと言われている…。 
 
 修験者は、このような物語を聞かせながら、その証拠たるカラス天狗のミイラを見せて全国を巡っていたのでしょうね…。来年は、和歌山県 高野山の開山記念の年でもありますから、興味のある方は、一度拝見を…。 
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PROFILE
タリズマン・マスター
タリズマン・マスター
1995年から、この伊達市に、占いスペースを開き、運命アドバイザーとして占いをおこなっています。  
札幌、苫小牧など、遠方よりお越しになる方も、多く占わせていただいています。  
 
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この仕事についたのは、運命だと思っています。 
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