■魔王尊
京都左京区の鞍馬本町にある鞍馬寺は、鞍馬弘教総本山で、開基は鑑真の高弟・鑑禎であり、この寺の奥に「奥の院魔王殿」と呼ばれる小さな社がある…。魔王殿の本尊は、魔王尊「サナート・クマラ」。今から650万年前、金星から、白熱の炎に包まれて、天地を揺るがす轟音と共に降臨したそうで、その聖なる場所が同地なのね…。
体は人間と異なる元素から成り、年齢は16歳のまま年を取らない。魔王尊像は、背中に羽根を持ち、長い髭を蓄えた仙人のような姿をしているんですけどね…。その使命は、遠い未来、地球に破局が訪れた際、人類を水星に移住させる事だそうで…。オイオイって、水星に人間が住めると思えないですけど…。(笑)

更に延暦15年(796)、藤原伊勢人の夢に、童子姿の魔王尊が現れた。お告げに導かれた先で、鑑禎が祀った毘沙門天像を発見。伊勢人は伽藍を建立し、北方守護の道場とした。これが鞍馬寺であるとされている。そして、魔王尊は、毘沙門天と共に鞍馬寺の本尊として崇められるようになったそうです。
