■ヴォイニック写本
あまり知られてないでしょうけど、「ヴォイニック写本」って聞いた事ありますかね?1912年、アメリカの古書収集家・ウィルフレット・ヴォイニックが、イタリアで奇妙な一冊を入手した…。総ページ数は約230ページ。15世紀頃に書かれたとおぼしき普通の本に見えるが、その中身は…
地球上に実在しない植物の図をはじめ、当時では知りえないはずの顕微鏡や望遠鏡を用いたかのような自然科学の図版とともに、解読不能な文字がズラリと並んだ奇天烈な不思議な内容だった。この本は、発見者の名前をとって「ヴォイニック写本」「ヴォイニッチ手稿」等と呼ばれ、多くの研究家が解読に挑戦…その度に「解読は不可能である!」とされて、現在もその内容は謎に包まれたままでいる。
研究者たちは「ヴォイニック写本は、何らかの暗号で書かれている」と推測していて、その解読に取り組んだのだけど、どんなパターンで解析しても答えが出ないため、やがて「単なるデタラメが書かれている!」という結論にいたる研究者も現われ始めた。ただ、言語学者たちは「記載された文字列には規則性があり、単なるデタラメとは考えにくい」という見解を示している。未知の言語なのか?難解不落の暗号なのか?それとも相当ハイブロウなデタラメなのか?調べれば調べるほど謎が深まり、ヴォイニック写本は、ついに「史上最大の奇書」と呼ばれるようになる…。果たして、誰が何のためのこの本を書いたのでしょうか?

ケリーは当時の王・ルドルフ2世を騙して本を売りつけ、金を手に入れようとしていたみたいで…。また、ライバルの錬金術師・ジョン・ディーを混乱に陥れるために、ケリーがこの本を作ったという説もある。たださ、本当にデタラメが書かれているのだ!としたら、文字の規則性や丁寧に描かれた図版等、そこまでやる必要はあったんでしょぅかね?最近の研究では、筆跡等から2人の人物の手で書き記された事が分かって来た。また、当時の手稿にありがちな訂正等が一切ない事等も確認されており、現代のコンピューターを駆使しても、その解読は不可能だった。謎はますます深まるばかりだそうで…。
