■五芒星結界
藤原京・平城京・平安京…当時の都は中国からの風水思想に従って四方に守り神というか四神獣が置かれて、風水的にも霊的にも守護されているはずだった…。平安京では、過剰なまでに風水による厳戒態勢が敷かれていて、四神の霊的結界を張ったのはもちろんの事、鬼神が侵入するとされる北東の鬼門の方角には比叡山が置かれ、いかなる魔物も侵入を許さない布陣を張っていた…。
まして、それに加え、御所には陰陽寮が置かれ、当時の国家公務員であった陰陽師たちが、日々様々な呪術を行っていた。

こうした中で、夜になれば都の辻々には物の怪の群れが跋扈し、大江山では鬼が徘徊していた…。京は「平安」とは名ばかりの「暗黒の京」だったようで…。
そんな平安京のみならず、平城京、藤原京までを「守護」すべく張られた巨大な「結界」があるという…。もし、手元に地図がある方は見て欲しいのですが、三重県の伊勢神宮、和歌山県の熊野本宮大社、淡路の伊弉諾神社、丹後の元伊勢、そして滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山を結ぶと、藤原京(明日香)、平城京、平安京を守護する巨大な逆五芒星となる…。

五芒星というのは、一筆書きでつくられる五角形の星型ですよね?陰陽道においては、魔除けの呪符としてよく知られていますよね?というのもこの形は、陰陽道の基本概念である陰陽五行説の「木・火・土・金・水」という5つの根源物質の働きを表したものであり、あらゆる魔除けの呪符として広く用いられて来たものですしね…。
有名どころでは、平安時代の希代の陰陽師・安倍晴明がこの五芒星を紋に用いていて、「安倍晴明判」あるいは「晴明九字」、「晴明桔梗」等と呼ばれており、陰陽道の呪符としては、最強の紋様の一つですからね…。
その五芒星が複数の都を守護するように近畿地方の大地に刻まれていますから、おそらくは、陰陽師が用いる「結界」をスケールアップしたものに違いないのではないか?と思われる。

ただ、地図をよく見ると、中心にあるのは平城京である事が分かる。だから、この巨大な五芒星が意図的に張られた「結界」だとしたら、本来は平城京を守護する事が目的だったのではないでしょうか…?逆五芒星良いのかなぁ…?