■ベトナム(9)・・・田舎の生活 (2)
(2013年7月16日) 田舎に着いたその日の夕方から、海水浴に行った。
みんなは行く前から、海で泳ぐのが楽しみだったようだ。
家からバイクで20分くらいで海岸に出る。
途中に広大な海老と、渡りガニの養殖場がある。
昔の日本にあったようなデコボコの砂利道を、バイク10台で行く。
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この辺りはラグーンというと恰好が良いが、沼地や水路が多くある。
だから米作りにも適しているのだろう。
途中には漁港らしきものがある。
大きな木造船が接岸していて、何かを降ろしている。
今日の収穫の魚を降ろしているのかもしれない。
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海岸に着くと、女生徒達は予め着ていた水着姿になる。
そして私は驚いたのである。
ビキニスタイルの水着に慣れている日本人の私としては、そこに大正時代の水着姿を見た。
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解説は難しいので、写真で見て欲しい。
その水着は最新流行らしく、女生徒は私と一緒に写真を撮りたがる。
こんなジジイでも、日本語の先生というだけでモテるから不思議だ。
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記念撮影をするために、次々と女生徒達が代りばんこに私の横に来るので、いつまでも終らない。
私は海老の養殖場に落ちる夕陽の写真を撮ろうと思っているので、時間が迫り気が気じゃない。
私は日本でビキニスタイルの水着を見慣れていたので、ワンピース型はセクシーに見えない。
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生徒達が海に入って遊んでいる間に、私は男生徒のバイクに乗って来た道を戻る。途中の海老の養殖場に沈む夕陽を撮影する為である。
養殖場では池に酸素を送る為のプロペラが廻っている。
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夕陽が段々と落ちて来る。
養殖池に夕陽が反射して美しい。
静かである。
ベトナムまで来て、しかも観光地でもない、こんな田舎に来られてことが幸いである。
プロペラの音だけが聞こえる養殖場で、私は静かに写真を撮る。
その場で、しばらく至福の時を満喫した。
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(おまけの話)
養殖場の奥に小屋が見えた。
そこに行ってみる。年老いた海老の世話人らしき男がいた。
男は思ったより親切で、私を小屋に招いてくれた。
そしてお茶を淹れてくれた。
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私は色々と質問をしたいのだが、生徒の日本語では通訳が出来ない。
良く分からないが、結局なにも分からなかった。
小屋の前に小舟があった。
男が「小舟に乗りたいか?」と聞いたように思った。
私は「乗りたい」というと、準備をしてくれた。
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そして男生徒と2人で乗りこんだが、舟が小さいので安定が悪い。
更にサオと櫓で漕ぐのだが、1本ずつなので行き先が定まらない。
ウロウロとその辺りを空回りして終った。
帰りに男に僅かなチップを渡そうとしたら、頑なに拒んだ。
でも無理やりに、男の胸ポケットにお金をねじ込んだ。
田舎の人はスレていないで、気持ちが良い。
これがホーチミン市なら、こうはいかない。
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