■夏はアイス
夏になると冷たい物が食べたくなる。 代表格のアイスクリームに始まり、氷あずき、アイスキャンディ、そして王様はソフトクリームである。
昔の日本では、ソフトクリームが出始めた頃は、どういう理由か分からないが、日本蕎麦屋で売っていた。
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私が1964年に世界博覧会の日本館で働く為にNYに行った時に、会場内のスイス館でバニラとチョコレートのミックスのソフトクリームに出会った。
この時はビックリして、自宅に絵入りでそのソフトクリームの様子を知らせている。
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その後、日本でも普通にソフトクリームが食べられるよになった。
ソフトクリームの美味しさは、クリーミーがどうかで決まる。
それには脂肪分がどのくらい入っているかが、決め手だと思う。
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有楽町駅前に「どさんこプラザ」という、北海道の物産を売っている店がある。
その店で北海道のソフトクリームを売っている。
バニラと夕張メロン味とミックスである。
私はミックスを食べてみた。 380円はちょっと高い感じがする。
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ソフトクリームは後を引く。 食べた後のサッパリ感が無い。
それに対して、アイスキャンデーはいい。
安い上に爽やかさが残る。
私の一番好きなのは、「小倉アイス」である。
甘味処で食べられるのだが、最近は扱っている店が少なくなった。
それをキャンデーにした「小倉アイスキャンデー」は非常に日本的で、これを発明した人は偉い。
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2番目に好きなのは、「ガリガリくん」である。
安い上に、なんとも歯応えが良い。 これを食べると、夏を感じる。
これはアイスキャンデーの中の傑作だと思う。
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(おまけの話)
ソフトクリームと言えば、私は「牧家」である。
この読み方は北海道の人は分かるが、それ以外の人は分からない。
「ぼっか」と読むのである。
このソフトクリームが私は大好きで、夏の間に伊達市滞在中は何度となく食べた。 クリーミーで、実に美味しい。
しかも驚くのは、その値段である。なんと200円だった。
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昨年の夏にいつもの売り場に行ったら、販売スタンドは閉まっていて、中のレストランでしか食べられないように変ってしまっていた。
しかも値段は250円に値上がりしていた。
たった50円の値上りだが、なんだかガッカリしてしまった。
あの販売スタンドで買って、それを持って店の外のベンチに座って食べるのが私の好みだった。
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古き良き物が失われて行く寂しさを、ソフトクリームを通して感じたのである。