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(続)あいつとの32年間の空白を埋めるために(5)

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カミさんが今更世界史を学び直す
ことになったのも
なんか興味深いのだが、
いつも彼女は思いついたら
即行動をするというところがある。

そして、その直感による行動は
本人が自覚していなくても
しばしば僕が「お導き」されているように
感じることが多いのは不思議である。

1月にはいり、
僕らは旅程の詳細を詰めていた。

最初にイスタンブールに行き、
そこで一泊。
翌日にスペインに発って
そこで一泊
その次の日にローマに発って
そこでまた一泊。
その次の日にローマから帰国するという
まあヨーロッパ旅行としては
忙しい旅程である。

スペインでは弟が自分のアパートの
隣の部屋が民泊できるので
そこをとってくれた。

イスタンブールとローマでは
時間もない初めての訪問だったので
現地ガイドを予約した。

スペインでは弟が
マドリードの近場を案内してくれる
そういう予定ができていた。

ところが、
出発の前日だった。

弟からLINEがはいる。


突然のことでびっくりしたが
なんとこのタイミングで
あいつがまた入院をした。

どうも随分と悪そうだ・・・

まずいな・・・

と僕は思いつつも、
でもまだあいつはLINEも打てるわけだし、
きっとこれまでのようにまた
復活してくれるのでは?
という希望的観測があった。

だが、一方で
なんか今回こそは
そうもいかないような気もしていた。


翌日、

僕らはイスタンブール行き国際線に乗るため
新千歳空港から羽田空港へ向かった。

(つづく)

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犬と暮らしとカヤックと

kayaker

豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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コメント(1件)

  • […] 例えば引越しがそうだ。結婚してから自宅を持つつもりがなかったのでずっと賃貸物件であったからだが、いつも彼女が突然「引越しだ。」と言い出して荷物をまとめることになる。少しでも条件がいいところを見つけたらそうなってしまうのだ。それで結婚して35年くらいで20回くらい引っ越した。今は持ち家を持ったのでやっと落ち着けたのだが・・・。何年か前にも俺がシーカヤックを始めたいと言った時、彼女も一緒にやりたいと言い始め、数日後には釧路の中古艇を2艘見つけて車で一緒に取りに行った。それからというもの、シーカヤックはテニスとともに二人で楽しめる共通の趣味となったのでまあいいのだが、ちょっと驚いた。昨年Podcastの歴史モノにはまった彼女は、世界史の見聞を広めたいと、突如「ローマ、イスタンブールに行くよ!」ということになった。そのときはそれをスペインの弟の見舞いと組み合わせたのだが、この話は以前の記事にもあげた通り。と思ったら、今度は日本史で、この春には長州藩と高千穂の旅を突然企画して二人ででかけた。その都度、最初に聞いた時は俺は面倒だなと思いながらも、実際に一緒に行動するといつもとても充実した時間を過ごせるので感謝している。 […]

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