MENU

マンションの防災訓練

34
2

【マンションの防災訓練】
私の住むマンションで、1年に1回の「春の防災訓練」が行われた。
所属クラブの「フォトサークル」からもサポーターが出る必要があるそうで、会長以外は誰も手を上げないので仕方なく私が手を上げた。

主催者は管理組合の防災委員会で、業務委託をしている業者からサポーターに訓練の進め方の動画が配信された。これが分かり難く、予備知識が無いと理解できない。
何事もそうだが、分かっている人が分からない人に説明するのは難しい。
分かっている人は「分からない人が、何が分からないのか?」が、分からないのである。

 「春の防災訓練」のチラシ

計画では当日の午前10時に「地震です!」の館内と各部屋への放送で、各自はエレベーターホールに集合する。5フロアごとにある拠点以外のフロアには、訓練内容を分かっている関係者は誰もいない。集合した住民の中から自主的にリーダーを選び、用意された説明書に従って行動することになっている。

荷物用のエレベーターの横の消防用ボックスから、その説明書を取り出して確認する。
各家庭では支給されている「無事です」、または「困っています」のプレートをドアの外に貼り出す。

互選で選ばれたリーダーは集まった人の中から2名を指名して、廊下を廻り「無事です」のプレートを確認して用意された用紙に記入する。
プレートが出ていない部屋では、インターフォンを押して確認する。

 集合場所「エレベーター・ホール」

フロアによって多少は違うが1フロアには22室くらいあるので、全ての部屋を確認する。
確認後、リーダーは5フロアごとにある拠点まで階段で行き、そこにいる防災委員かサポーターに報告する。防災委員は備蓄庫を開けて、そこにあるトランシーバーを取り出して準備しておく。

そしてリーダーの「無事です」の報告書を見て、本部にトランシーバーで状況を報告する。
私の引き受けたサポーターの役目は、指定された拠点にいて住民の質問に答えたり手助けをする。更に訓練日前に備蓄庫の中にある蓄電池とトランシーバーを自宅で充電しておく。

貼り出された「無事です」

ここまで書いたが、これも2日間で勉強してやっと理解したのである。
「事前に充電しろ」の指示があるので、サポーターの私は蓄電池とトランシーバーの充電をするしかない。備蓄庫は鍵が掛かっているので、そこを開けるのが難しい。

先ず備蓄庫がどこか知らない。分かる人に問い合わせて、ゴミ置き場の隣の部屋と知った。
私は1週間前に練習の為に、備蓄庫を開けて中に入ってみることにした。
備蓄庫の鍵の開け方を動画で何度も見て調べておいた。

 「トランシーバーと蓄電池」(備蓄庫)

備蓄庫のドアに付けてあるボックスの鍵のダイヤルを4つ合わせると、ボックスが開くようになっている。ボックスの中に置かれた鍵で、備蓄庫のドアのカギを開ける。
部屋の中に入り中に置かれている物入から、蓄電池とトランシーバーを取り出す。

どちらも新品の箱入りで、私は初めて見るものだ。充電方法も箱の中に入っている説明書を読んで分かった。サポーター用の腕章も、消防用ボックスの中にあるのを確認しておいた。

消防用ボックス

これを私のような、何も知らない住民にやってもらうのは無理だと感じた。
そもそもマンションというところは、「隣は何をする人ぞ?」という感じなのである。
名前も知らない初めて会う人同士がエレベーターホールに集まって、リーダーを決められるはずがない。

しかも拠点階以外には防災委員も、サポーターもいないのだから「何がなんだか分からない」状況であろう。私だって訓練内容を理解するのにかなり時間を要したし、1人で予行演習をしたから分かったのである。

各家庭には簡単な説明書が配布されているが、それを読んでもよく分からない。
だから「面倒くさい」と思い、当日は誰もエレベーターホールに来ないかもしれないと心配だった。

 「備蓄庫」内部

2日前に備蓄庫の中に入り、私の役目であるトランシーバーの充電をしようと思った。
すると既にトランシーバーは蓄電池に接続されていて、充電も終っていた。
防災委員が気が短いのか、サポーターを信用していないのか、自分で私の仕事もしてしまっていた。

それなら「最初からサポーターの役目にしなければいいのにー!」と思ったが、私には文句を言う相手が誰だか分からない。これで下見と事前準備は出来たので、当日を待つだけとなった。

充電中の「トランシーバー」

(おまけの話)【訓練当日】
訓練当日になり、自宅のインターフォンから『防火訓練を10時から始めます。各家庭では「無事です」のプレートをドアに掲示し、10時20分にエレベーターホールにお集まり下さい』と日本語と英語でお知らせがあった。私は放送の後にサポーターでもあるので、すぐに腕章を巻いてエレベーターホールに行った。

前日の夕食時に私は女房に『明日の訓練では、誰も集まらないかもしれない』と話した。
それを聞いて女房は『それなら私が行ってあげる』と言って、参加してくれた。

私の「防災訓練スタッフ」の腕章

10時20分になり、知り合いのXさん1人だけが来てくれた。
彼は今期の理事も務めているので、訓練の手順はよく分かっていた。
他には誰も来ないので私はその場で待っていて、2人は各部屋の「無事です」の掲示を確認に行った。

同じ階には22部屋あるのだが、「無事です」を出していた部屋は、たったの5部屋だけだった。予想はしていたが、マンションの住民はあまり協力的でない人が多いようだ。
でも春休みということもあり、「旅行に行って留守」、「実家に帰っている」などもあるかもしれない。

 訓練用資料を入れてある「消防用ボックス」

しばらくして拠点以外の階からの住民が、少人数だが私のいるエレベーターホールに集り出した。各階の住民が「無事です」を調べて来た用紙を、サポーターの私に渡す。
その数字をトランシーバーを使って、Xさんが本部に連絡する。

ところが40階からは誰も来ない。仕方ないので私が40階に確認に行くと、誰も出て来ていない。本来はサポーターの役目ではないが、各部屋の「無事です」を確認して廻った。

その結果に驚いた。この階は24部屋あるのだが、「無事です」を出している部屋が17部屋もあった。今回の訓練を私なりに総括すると、「実際に災害が起きた時は、どうなるんだろう?」であった。

各部屋を住民が確認に廻る。

\ この記事をシェアする /

伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

アクセス総数
1,569,061回

コメント(2件)

  • マンションの防災訓練の様子を読んで、失礼だが「面白い!」と思った。無関心層の比率が想像以上に高い。高層マンションの安全性を買って住んでいる人ばかりだからでしょうか? 平地に住む私たちの自治会では防災訓練という名での催しは未だかってない。安全を確保されているマンションの防災訓練が定期的に行われていることに、東京都心型震災の関心度の高さを知った。

  • 3回ほど読みましたが、いまだに明確には理解できません。防災委員、サポーター、リーダー、2名の確認員、の役割と張り付き場所が、複雑です。文章ではなく、一目でわかるダイアグラムで指示があれば、と思いました。
    また、充電をしておくのは訓練前だけではなくて、常時必要なのでは?と疑問も出てきました。
    ご苦労様でした!

コメントを書く

防災訓練(Y) へ返信する コメントをキャンセル


心の伊達市民 第一号TOPページに戻る