ゴールデンウィークが長くて、引退ジジイはとても困った。
現役の人に迷惑を掛けない場所を探したら、晴海客船ターミナルに「バイキング・ヴィーナス号」が入港しているのが分かった。ただ晴海埠頭ではクルーズ船の全体像は写真に撮れないので、向かい側の「豊洲ぐるり公園」の先端まで行くことにした。
我が家から「豊洲ぐるり公園」までは歩いて20分ほどだが、そこから先端までが10分ほど掛かる。豊洲大橋の上から「豊洲ぐるり公園」までの間、ずーと「バイキング・ヴィーナス号」が見えている。少し残念だったのは天候が曇りで、「青い空」と「真っ白な船」の写真が撮れなかったことだ。

私は「豊洲ぐるり公園」の先端までのんびりと歩いて行くが、気温が丁度良く気持ちが良い。先端の階段状のベンチに腰掛けて、海を眺めてボーとする。
「ボーとする」ためにここへ来たのだから、考えてみれば贅沢なことだ。
家で「ボー」としていれば怒られる。なかなかボーと出来る場所というのは無いものだ。
健康重視の人が多いようで、ジョギングしている男女が多い。自転車の人もいるし、散歩の老夫婦もいる。みんな広い場所へ出て海風を全身に受けて、気持ちが良さそうだ。
「バイキング・ヴィーナス号」が向かい側の晴海ふ頭に、巨体を休めている。
船の長さは228.2メートルもあるそうだ。定員は930名である。
総トン数は4万8442トンもある。このクルーズ船が、やっとレインボーブリッジの下を通れる大きさのようだ。
近年はもっと大きなクルーズ船が増えていて、東京都はレインボーブリッジの手前に「国際クルーズターミナル」を作り、そこに来てもらうようにしている。しかしまだ横浜港に入るクルーズ船の方が多いようだ。

遠くの日の出ふ頭には2隻のクルーズ船が停泊しているのが見える。
これは東京湾内のクルーズに行くところだと思うが、船は「シンフォニー・クラシカ」と「シンフォニー・モデルナ」である。船は11時50分に出航し14時に帰港するランチクルーズで、ランチのメニューにより料金が変る。
フランス料理(1万3000円)、イタリア料理(9000円)、バイキング(8000円)、寿司懐石(1万3000円)である。
HPには「お知らせ」として、『シンフォニー・クラシカは4月27日より、機関故障のため休止しています』とあったが、稼ぎ時のゴールデンウィークに動かせなかったのは大損害だったろう。

ここで本を読もうと思い持参したが、ボーとしていたら本は読みたくなくなった。
本を読むには努力がいる。一方で「ボーとする」には努力が要らないのである。
目の前で釣りをしている男は、もう2時間も経つのに1匹も釣れていない。
でも彼も釣竿を入れてボーとするために、ここへ来ているのかもしれない。
少し離れた場所にも数人の釣り人が見えるが、誰も魚が釣れていない。
長閑な時間が過ぎて行く。「平和だなー」と感じる。

日の出ふ頭の停泊中の2隻のシンフォニーが、気が付いたら1隻になっている。
「あれ?」と思いレインボーブリッジの方向を見たら、橋の下を行く「シンフォニー・モデルナ」が見えた。連休最後の日のランチクルーズに出て行くところだった。
乗客たちは『料理は何を選んだのだろうか?』と、どうでもいいことが気になった。
レインボーブリッジの上を走る車の数は、GWのせいか少ないように感じる。
日の出桟橋から出て行く定期観光船「卑弥呼」が、浅草に向かって隅田川に入って行く。

木製のベンチなので、長く座っていたら尻が痛くなって来た。
もっとボーとしていたかったが、仕方ないので立ち上がる。
そして帰る方向に歩いて行き、途中でエレベーターに乗って豊洲市場の屋上に行った。
ここは一面に芝生とクロバーが植えられていて、とても屋上とは思えない。
更に良いことは誰もここを知らないせいか、、ほとんど人が来ないからだ。
「バイキング・ヴィーナス号」がここからも見えている。
ここでしばらく休み、市場のエレベーターで1階に下り、「千客万来」の前から東京BRTに乗って家に帰った。
(おまけの話)【晴海埠頭のバイキング・ヴィーナス号】
「バイキング・ヴィーナス号」は5月5日に晴海客船ターミナルに着岸し、5月7日に離岸する。私は7日にレインボーブリッジの上で待ち構えて、私の足元を通過するクルーズ船の動画を撮影しようと思った。
ところが時間を調べたら19時の出航と分かり、時間が遅く橋の上は暗いので諦めた。
そこで晴海客船ターミナルに停泊中の「バイキング・ヴィーナス号」を間近に見るために、家からブラブラと歩いて行った。
晴海埠頭公園からも見えるほど、「バイキング・ヴィーナス号」は巨大だった。

最近のことだが『大西洋を航行していたクルーズ船「MVホンデゥス号」で「ハンタウィルス」の集団感染が発生し3人が死亡し、数人が重体となっている』という話だ。
また『2020年に「ダイヤモンド・プリンセス号」で新型コロナウィルスの集団感染が発生し、712人が感染し死者は10人以上に上がった。
それから6年が経過し、船内で亡くなった乗客を悼み、横浜市の大黒ふ頭で献花が行われた』という。クルーズ船には2つの世界的に大きなニュースであった。
クルーズ船というのは閉鎖された場所なので、集団感染が起きやすく、海の上では逃げることも出来ない。それでも世界の人達は、クルーズ船の旅が好きなんだなー。
私は海は好きだがクルーズ船は今までの乗船経験からも、あまり好きになれない。

晴海客船ターミナルに着いたら、大型バスが7台も駐車していた。たぶんこれから乗客をどこかに迎えに行くのだろう。ターミナルの中は係員がいるだけで、ガランとしていた。
着岸している船に船員たちがなにか運び入れている姿が見える。
間近で見る「バイキング・ヴィーナス号」は7階建てで巨大である。
マンションのようにも見える。全体像を撮影したいので船から離れ、「HARUMI FLAG」の方へ行き全体が見える場所から撮影した。でもこちら側からは「お尻」しか見えない。
前は海なので、前からは撮影出来ないのである。
クルーズ船は早朝に着岸し夜に離岸するので、レインボーブリッジの上からの動画撮影は諦めた。新しく出来た「国際クルーズターミナル」は、レインボーブリッジの向こう側なので、橋の下は通らない。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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クルーズ船・飛鳥の悲しい思い出。妻がガン闘病中に気分転換の為に飛鳥に乗って1泊の横浜発のクルーズに乗った。海側でバルコニー付のかなり良い部屋であった。初めてのクルーズ船で気分は上々、興味深々、あちこちを見学して部屋に戻ったら、妻の病状が悪化してしまった。医務室へ運び込まれてそこのベッドに倒れ込んだ。看護師長の付き添いの元で休むことになったが、なかなか起き上がれない。食事も医務室で一緒に摂るのだが、妻の口には入らない。注射を打たれながら終日ベッドから離れられずにクルーズは無事?に終わってしまった。私は部屋と医務室を行ったり来たりしながら、妻をクルーズに誘ったことを悔いていた。2ヶ月後の再度の飛鳥クルーズの予約は船会社より「お断り」の連絡をもらう悲しい経験であった。