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コミュニティとあいさつ

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「おはようございます」「こんにちは」と小学生たちが道すがら挨拶をしてくる。少しはにかみながら声をかけてくる姿に、自然と心が温まる。学校で「地域の人にはきちんと挨拶をしましょう」と教わり、それを少しも疑わず素直に実践しているのだろう。

ところが中学生になると、挨拶の声が少なくなる。こちらから挨拶すれば応えてはくれるが、どこか恥ずかしさと照れくささが混じったような表情をする。挨拶することを「子どもっぽい」と感じはじめる年頃なのだろう。

そして大人同士となると、見知らぬ人に挨拶しても、田舎でさえ怪訝な顔をされることが少なくない。

しかし、挨拶というものは、我々のような小さなコミュニティでは、やはり重要なものだと最近つくづく思う。

まず、挨拶はお互いが「仲間である」という安心感を生む。敵に挨拶することはないからだ。何度か顔を合わせるうちに自然と関係が芽生え、やがて新たなつながりへと育っていく。新しく来た住民にとっては、挨拶がコミュニティへの信頼を築く最初の一歩にもなる。

挨拶が日常的に交わされるコミュニティは、防犯の面でも大きな強みを持つ。誰が住民で誰がそうでないか、顔と顔でわかる関係がある種の見守り網として機能するからだ。子どもや高齢者への目配りも自然と生まれる。いつも道端で煙草をくゆらせている老人がしばらく姿を見せなければ、「どうしたのだろう」と気にかける人が現れる。認知症の方が徘徊していれば、発見も早くなる。

さらに、挨拶は情報伝達の入り口にもなる。立ち話から地域の出来事が伝わり、SNSの画面越しではなく、対面で受け取る言葉には温度と文脈がある。

大きな都市ではこうはいかないが、小さなコミュニティにおいては、挨拶によって一人ひとりが日常からつながることが、コミュニティそのものを維持するインフラになる。

だから俺も、見知らぬ人も含め、会う人にはもっと積極的に挨拶していこうと思っている。最初は変な人だと思われるかもしれないが、続ければ慣れる。自分の暮らすコミュニティを、挨拶があたりまえの場所にすることで、居心地のいいまちになるからだ。

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犬と暮らしとカヤックと

kayaker

豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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