■アンティキティラの機械
古代の遺跡等から見つかる謎の工芸品の事をオーパーツと言うのだけど(場違いな加工品と言う意味)、当時の文明の加工技術や知見では、製造が困難であるか、不可能と考えられるモノが発見・発掘される事がある…。また、何故そのようなモノが存在するのか?どうして作られたのか?が謎とされているモノというのがオーパーツとされている…。
今は身近にある”コンピューター”…30年ほど前は夢の装置と思われていた。でも、今では家電やおもちゃ等にも組み込まれ、パソコンが家庭に普及するなど、すっかり身近な存在となっているが、このコンピューターが誕生したのはいつ頃か皆さんご存知でしょうか?
現在確認されている最古のコンピューターが作られたのは、紀元前1世紀頃の事。太陽や月、惑星の動きを予測するための歯車式アナログコンピューターで、発見された場所の名前から「アンティキティラの機械」と呼ばれている…。無論オーパーツなんだけどね。
この”最古のコンピューター”は、1901年にギリシャのアンティキティラ島沖に沈んでいた沈没船の中から見つかったのだけど、発見された時は、80数個の破片がバラバラの状態だった…。当初は、同時に発見された大理石の像や金・銀貨に感心が集まり過ぎて、ただの金属の部品には誰も注目しなかったらしい…。1950年代頃から精巧な歯車や金属板に刻まれた文字等が注目されはじめ、装置を復元しようとする動きが高まって行ったようなの…。

近年ではX線調査やCTスキャンによる調査も行われ、その結果!これまで読み取れなかった目盛りの文字を判別する事にも成功したらしい…。その結果、機械が製作されたのはギリシャの古代都市・コリントスだという説が有力になっている。また、装置には古代オリンピックをはじめとする”競技会”が行われる地名が刻まれていた事から、定期的に開催される競技会の日程を決めるための道具だったとの見方も強まっている。特に、競技会の日程には”凶兆”とされる日食の日を避けて開催するために重要な装置だったのではないか?と言われているそうだ。
