■スキンシップ
保育器に入れられている未熟児が、普通のシーツではなく、羊皮の上で寝るとグングン体重が増える…。喘息の患者が、定期的にマッサージを受けると、ひどい発作に襲われなくなる…等、これらのケースに共通しているのは、人と人との接触、皮膚と皮膚の触れ合い自体に治療効果がある!という考えの応用なんだけど、民間治療の多くは肌の触れ合いを利用したものが多い…。
実はその効果を示す医学的な実例もあるくらいだから、確実に無視は出来ないようで…。1920年頃には、アメリカの孤児院での1歳以下の乳児の死亡率は100パーセントだった…。ボストンのT・タルボット博士は、優しく面倒を見る事が乳児の健康に良い影響を与える!という考えをドイツから持ち帰った。
彼はデュッセルドルフの小児診療所を訪問した際に、太った女性が赤ん坊を腰に抱いているのを見た…。その女性はアナおばさんと呼ばれていて、乳児に出来る限りの医学的な処置を施してもダメだった場合、彼女に頼むと何故か奇跡的に回復するという事実に着眼し、実践していったようで…。

最近の調査データでは、未熟児に1日3回15分づつ人間の手でマッサージを行うと、ずっと保育器に入れられたままの子供より、体重の増加が45パーセントも早かった!という調査結果もある。当然、マッサージを受けた未熟児は他の未熟児より多く食べたとかではなく、肌への接触が代謝を促進した結果に他ならないそうだ!

触感の刺激が重要である事を示した行動科学者ハリー・ロー教授は、アカゲザルを使った実験で、サルは幼児期に温かく優しい母親との触れ合いを断たれると、後の情緒的発達が著しく損なわれる!と提唱していますし…。
スキンシップが大切なのは、何も乳児・幼児・未熟児だけの話ではなく、大人といわれる私たちにおいても同じなのさ!肌の刺激が足りないと物事に対していつも不安で安心感がなく、落ち着きがなくなる…等の状態に陥り、酷くなればうつ病にもなってしまう事もあるんだそうです。
スキンシップは心も体も癒す効果が大!落ち込んでいる方に、触れてあげて下さい。子供が泣いていたら抱きしめましょう!この頃、イライラして落ち着きのないあなた!スキンシップしてますか?