■大相撲
昨年は色々とダーティーなイメージが付きまとった大相撲…。まして、古過ぎで申し訳ないんだけど、私が子供の頃、大相撲に外国人力士など、せいぜいハワイ出身の高見山くらいだったから、今の三役の顔ぶれだけ見ても、外国人力士ばかりな訳で…国技なんだけどね…少し寂しい気がしますね。時代なんでしょうか…?相撲の話じゃこのコラムらしくない!って思ったあなた!ここからがこのコラムらしいんじゃ!
大相撲で土俵に上がった二人の力士が仕切りの前にまく”塩”!ごく当たり前の仕草だと思っているでしょうけど、よく考えてみて欲しい!かなり不思議な行為に思えないだろうか?一体何故塩をまくのか?
私たちも葬儀から帰ったら家に入る前に塩を身体にふりますよね?また、嫌な客が帰った後、塩をまいたり、飲食店なんかは、店の前に盛り塩をして商売繁盛を願ったりもしますよね?こういう事からも解るように、塩は”清め”の意味を持つ神聖なものな訳で…。だから!というものでもないけど、力士が塩をまくのも、土俵の真ん中には”神棚”が収まっていて、聖域に”結界”を張るためと塩で自分を清め自分を祓い、怪我などないように、祈る行為なのね!まして、昔は化膿止めの薬が発達していなかったから、塩が消毒の役目をしていて、二重の意味で怪我の防止につながったらしい…。
よく、TVなんかで訳の解らない自称”霊能者”といわれる者が、霊を祓う目的で、ガンガン塩を使う輩がいるが、ハッキリ言わしてもらったら、私の経験上”塩で霊は祓えません”って!だから、生半可に真似なんかしないほうが良いですよ!”だから!塩は神聖な場所にするために、結界を張るもの”なの!霊を祓うものじゃない!私個人的に霊を祓うのに効果的と思うのはズバリ”お酒”かも?でもさ、お酒を身体にかける訳には行かないだろうから、お酒の原材料!神棚に上げた”米”をふるのが、一番良いと思いますね…。
因みに、力士が塩をまく行為は、江戸時代に勧進相撲が盛んになった元禄年間に、地中の邪気を祓って土俵を清めるために始められたという説が有力らしい…。現在使われているのは市販の粗塩で、1日に約45キロ、一場所で670キロほどまかれるんだとさ。
それと、勝ち力士が勝ち名乗りを受ける時に、手刀を切りますよね?あれもよく考えたら不思議な行為に思えませんか?「あれは”心”という字を書いているんだ」という方もいますが、実は邪気や悪霊を祓いのけるのと同時に、相手方の無念や怨念が憑かないためのお祓いの意味が強い!
この行為は昔、力士が大名のお抱え力士だった事に関係している。当時の勝負は藩のメンツをかけたものだったから、場合によっては切腹ものな訳で…。そこで、勝負の後も慎重にお祓いを行なって、相手方の無念や怨念が憑かないようにした!心を込めてゴンチャンです!じゃないんですって(笑)。
歴史と伝統がある競技というか国技ですもんね…それならではの不思議な所作ですよね。さすがに我が国の国技だけあるって思えるでしょ?