■ミサクボ文字石
岩などの表面に、絵や文字らしきものが彫刻された「ペトログリフ」…。元々は、ハワイの原住民など、文字を持たなかった民族が残した記録のようなものでして、象形文字のような役目もあったのではないか?と言われています。
日本では、このペトログリフと、古代の文字と言われている「神代文字」を結び付ける研究者も多いですけど、そんな彼らが最も注目しているのが、静岡県天竜川の中域にある浜松市水窪町の縄文遺跡から出て来た「水窪石」(ミサクボと読む)でして…。
昭和44年(1969)6月、この遺跡から紀元前600年頃と推定される卵形をした奇妙な石が出土した!その石の表面には、判読不能の14の刻印が刻まれていた!これが水窪石で、そこに書かれていたのが「水窪文字」と言われる神代文字の一つと言われている…。

また、別の古代文字を示唆する説もある。ただ、いずれも根拠ははっきりしてなく、決め手に欠けているのも…。ひょっとしたらこの石を台にして、何か硬い物で打ち続けた結果、石の表面にそれらしい刻印が出来たのではないか?という「水窪石の刻印=文字」説をまるっきり否定する説もある…。
いずれの説が確かなのか、私には全然判断出来ませんけど、それとは別に、この水窪町には面白い自然現象もあるのさ…。
標高650メートルの山頂にある窪地に、7年に1回だけ、50メートル×30メートル、深さ3メートルもの池が忽然と出現して、10日後には姿かたちも見えなくなってしまうという…幻の池「池の平」と呼ばれている。池の平は「遠州七不思議」の一つで、池が突然現れ、消滅してしまう科学的な理由は未だに不明らしい…。敵に斬り殺された戦国武将の妻の恨みだとか、御前崎市の竜神が7年に一度諏訪湖に遊びに行く途中の休憩場所だとか、色々な伝説が残っている。
