■騙す人と、騙される人
(2015年6月12日) 皆さんは他人に騙されたことはありますか?
私は今までに何回かあるが、大事には至らなかったので良かったと思っている。
でも、あなたは自分自身が騙す人と騙される人では、どちらがいいだろうか?
(今回の写真は我が家から見た都会の夕日で、2020年現在では目の前にタワーマンションが建ち見えなくなってしまった。)
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我が家では「騙す人より、騙される人でありたい」と言っている。
日本人は多くの人が「騙す方が悪い」と思っているが、どうも世界では違うようである。
もしかしたら、「騙す方が悪い」と思っているのは日本人だけかもしれない。
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中国人は「息を吐くように嘘をつく」と言われている。
また彼らの人生訓に「死不認錯」ということばがある。これは「死んでも過ちを認めない」という意味で、日本人から見たら驚きである。
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西欧人も似たようなところがあり、嘘はつくし、絶対に誤りを認めない。これはキリスト教の発生に関係があるという説もある。
そもそもアダムとイブはサタンに騙されてリンゴを食べてしまったことから、その教えには「人は生まれながらにして、罪を背負っている」というのである。
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日本人の人の良さを表すものに契約書がある。
そもそも契約という考え方は、キリスト教的である。
なぜなら信者は神と契約するのである。
日本では商売で契約する時の契約書に、次のようなことが書かれている。「本契約に定めが無く、疑義が生じた場合は誠意を持って話し合い解決することとする」。
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これを外国人は笑う。
「契約後にもめた場合を想定して契約書を作成するのだから、誠意を持って解決は出来ない。だから、契約書はあらゆる場合を想定して作成するのが当たり前である」。
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左に見える角のあるようなビルは、新宿パークハイアット・ホテル。
日本人は仏教の教えから性善説を取るが、他の国では性悪説が当たり前である。オレオレ詐欺がいまだに無くならないのは、騙す方が悪いと国民が考えているからかもしれない。
でも幸いに安倍首相の登場により、韓国や朝日新聞の慰安婦問題、中国の南京事件の嘘に政府も横の方からではあるが反論するようになり、日本もやっと性悪説を理解し出したように思う。
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(おまけの話)
私の女房は30年以上も料理の仕事をして来た。
雑誌、コマーシャル、レシペ提供などの仕事の中の1つに、懐石料理教室の主宰があった。
助手が3人いて、その中の1人が買い物の担当で、女房は30万円のプリペイド・カードを預けていた。
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ある時、カード残高の減り方が早いので、「変だなー」と思ったそうだ。仕事の合間に冷蔵庫の中を見た時に驚いた。
料理に使わないカニ缶が5缶も入っていた。
助手が帰った後には、そのカニ缶は無かったので、彼女が持ち帰ったことは明らかだった。
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困った女房は直接、その助手に言うことも出来ず、私に相談して来た。
そこで私は彼女に次のように言ったらどうかとアドバイスした。「最近のお店はレジの打ち間違いがある。先日も間違えていたので、これからはあなたもその場でレシートを良く確認してね」と。
それ以来、誤魔化しは無くなったが罪悪感からか、或いはバレタと思ったのかすぐに辞めて行った。
辞めた後で女房は気がついたが、高価な食器も無くなっていた。
「神田うの事件」をテレビで見て、思い出した。
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