■ラーちゃん
(2015年01月28日) 今回の話は犬好きの人には分からないだろうと思う。
実は私も以前は犬好きで、猫は嫌いだった。
それがヒョンなことから我が家に猫がやって来て、それ以来、我が家にはいつも猫がいるようになった。
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いま我が家にいる猫は「ラーダ」という名前である。愛称はラーちゃんだ。生まれはウズベキスタンという、私も行ったことのない国からやって来たのである。
私の甥っ子が商社マンで、ウズベキスタンにいた時に町で拾って来た野良猫である。それが何の因縁か、我が家で飼うことになったのである。
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我が家に来たのは13年くらい前で、夏の間、私達が北海道に滞在していた時も一緒に伊達市まで連れて行った。
ラーちゃんが落ち着いた生活を送れるようになったのは3年前からで、私達が伊達市に行かなくなってからである。
こうしてみると、ラーちゃんは「数奇な運命に振り回された猫」と言うのだろうか?
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小金井の田舎から中央区という都会の真ん中に引っ越した時は、ラーちゃんは41階という高さは初めてなので、怖がって窓には近付かなかった。
それが今では窓辺に寝そべって、窓から都会の風景を眺めている。
もうすっかり都会の猫になっている。
なんだか顔つきも垢抜けて来たように感じるから、私は全くのバカオヤジである。
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ラーちゃんは朝5時になると私の部屋に来て、ベッドに乗って「起きろ!」と顔を舐めるが、知らぬ振りをしていると次には耳を噛む。
そうなると仕方ないので私は起き出して、残りの餌を片付けて、新しい餌と水を与える。そして、前夜のトイレの始末をする。
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私の朝食の時は私の横に座り、私の食べたヨーグルトのカップを舐める。そして、少しだけバターをあげると、それを合図に去って行く。
去って行った先は女房のベッドである。 これを毎日、繰り返す。
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午前8時になって、娘が起きて来ると嬉しそうにすり寄って行く。
世話をしているのは私なのに、私に感謝の気持ちも表さない。
なんか納得できないが、それでもラーちゃんは可愛い。
最近は寝てばかりいるが、考えてみたら、ラーちゃんは人間の年で言えば80以上になっている。 もうとっくに後期高齢者なのである。
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(おまけの話)
結婚して子供が幼稚園に入る頃に、我が家ではシェパードを飼った。
名前はアニーと言った。アニーは10年くらいで癌で死んでしまった。そしてしばらくして、女房がイギリス人の友人から2匹の猫をもらって来た。
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「ベル」と「マルタン」という名前だった。
2匹は仲が良く、ベルはいつもマルタンんの尻尾をしゃぶっていた。
ベルは16年くらい生きた。残ったマルタンはそれから1年半くらい経って死んだ。
飼い猫が死ぬのを見て、もう動物は飼いたくないと思っていたが、女房と2人きりになると寂しくなる。お互いに会話も少なくなり、間が持てなくなる。そこへラーちゃんがやって来たのである。
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そしてラーちゃんの話題が中心だが、また会話が復活した。
長年、連れ添った夫婦というのは何か言うと「分かっている」ということになりがちで、そのマンネリを打破するには猫を飼うのが良いと分かった。
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