■遠くから、近くから
最近になって立香山の頂上に、展望テラスが作られた。 頂上までの道路も広くなり、もしかして乗用車でも登れるのではないかと思えるほどの道になった。
私が最初にここへ来た時は、立香山の頂上への道は道路も狭くて険しく、両サイドの木々の枝が車のドアを擦って走った。それが秘境を行くような感じがして、楽しかったのである。
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夕暮れ時に、立香山の頂上から見る洞爺湖は素晴らしい。今の時期(8月9日)は太陽がウィンザー・ホテルの真上に沈む。
その絶好の機会を捉えて写真に収めようと思うのだが、そんな時に限って太陽は雲に隠れてしまう。
コテージから頂上までは15分くらいである。
午後7時に太陽が地平線に沈むので、6時30分にコテージを出て、山の上で日没を待つ。
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辺りが段々と暗くなって来る。洞爺湖に太陽の光が反射する。
太陽がウィンザー・ホテルの真上に来て、沈む。
・・・・と、いう予定で頂上に行くのだが、自然は私の考え通りには行動してくれない。
そして、いつも空振りとなる。
「次の機会には・・・」と思うのだが、次の機会もまた空振りが多い。
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そうやって、思い通りにならないことを知りながら、また繰り返す。なんだか私の人生のようだ。
(おまけの話)
コテージに居ると、決まって午後8時45分になると、「ドーン、ドーン」という音が15分くらい続く。これが毎晩のことなのである。
これは洞爺湖温泉が宿泊客の為に1年中毎日、花火を打ち上げている音である。
8年もここに来ていながら、『音は聞いているが、花火は見たことが無い』と言う女房の為に洞爺湖に行った。
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洞爺湖温泉の旅館街は、宿泊客の減少に悩まされている。そこで客寄せの為に一年中、花火を打ち上げているのである。
お客でもない我々は、廃業となったホテルの前に車を停めて、湖畔に出る。
宿泊客が少ないので、花火見物のお客も少ない。
船上から打ち上げられた花火が湖面を照らす。
少しずつ船は東に移動しながら、花火を打ち上げ続ける。
15分はあっという間に過ぎてしまう。
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洞爺湖温泉の花火はどこか素朴で、派手ではないが心を和ませてくれる。
立香山の頂上から見る洞爺湖も素晴らしいが、近くで見る洞爺湖も素晴らしいと思った。