菜っぱ屋の農事だより

伊達も田植えシーズンを迎えて、大忙し・・！　さすがに小生も農作業に追われ、ブログの更新もままならない状況なんです。　やっと本来の農民の姿に戻れたかなぁ？ 
 
　田植えの済んだ我が家の水田 
 
　ところで、今の田植えは昔と違って、ほとんどが機械作業で、楽になったんですよね。　でも、農家にとっては、年間の一大イベントには変わりなく、この時期の農家の話題はもっぱら、田植えのことばかりなんです。　 
 
　これが、２千年以上続いている、日本の稲作の伝統の重みなんですかね。　そして、何より、日本が瑞穂の国と言われる由縁なのかな・・！？ 
 
　どうです、読者の皆さん、癒されるでしょう。　この、景色に！　やっぱり、日本人ですね・・。 
 
　イコロ農園の棚田（伊達で１番天空に近い水田） 
 
　さて、皆さんが普段何気なく、見ている田園風景も重要な役割を果たしているんですよ！　雨の多い日本では、水田がダムの役割をしてるんですね。　失礼しました！こんな事は皆さん、ご存知でしたよね。 
 
　これを農業の「多目的機能」って言うんですけどね。　農業って、食料の生産だけが仕事じゃないんですよぉ！　 
 
他に何か有ったかな・・？ 
 
　館山のジャガイモ畑 
 
　散歩をしながら、農業を感じてください。　伊達に住んでいる読者の皆さんには最高の特典なんです！　 
 
　自慢できますよ・・・！！  
　　 

　何も変わったことが無い、普段の春の静かな田園風景のようですが？　この中に、実は自然の怖さが潜んでいるんですよ、読者の皆さん・・。 
 
 
　小生、今年も、経験してしまいました。　見てくださいよ、この状況・・！ 数日前のこの時期にしては大変珍しい冷え込みで、植え付け直後のピーマンの苗が凍ってしまいご覧のとおりです。 
 
 
　２月に種を播き、３ヶ月間手入れをしてきた苗が、一晩でこのような始末になってしまうんですからねぇ。 
 
　これが、自然相手の生業である農業の過酷さであり、難しさなんですよね。　それにしても、こんな甚大な被害は小生、暫くぶりですよ。　情けない・・！ 
 
 
　何にも、当たりようがないので、ここは感情を飲み込んで、次の作物の栽培を考えようっと・・。 
 
　ところで、今回の凍害、伊達の被害は相当にひどいらしいんです。今年の夏は伊達産ピーマンが幻の一品になるかもしれませんよ。 
 
　もし、スーパーで目に付いたら、すぐにお買い上げ下さい。　 
 
　これが、小生からの読者の皆さんへのご提案・・！？ 

　小生が今年の冬にお伊っ達パックと言う商品を販売した事はもちろんご存知ですよね、　読者の皆さん・・!? その時にお届けした米は「ほしのゆめ」。　当然、我が家の自信作！ 
 
　農家って、自分の所の作物が一番美味しいと思っている？んです。　そのくらいのプライドが無ければ、売り込みなどで来ませんよね。　裏を返せば、余り、他の家の作物は食べることが無い、ひとりよがりかな・・？ 
 
　何が言いたいんだいとのご指摘！　ゴモットモ！ 
 
　そのパックのお買い上げ第一号がなんとあの「天下の良食味米」（新潟県魚沼産）コシヒカリの生産者Sさんだったんですよね。 
 
　やっぱり、役者が１枚上でした。　なんと、褒め上手な事か・・。　道産米が美味しくなったとは言え、まだ、到底敵いません。　でも、いずれは・・・！ 
 
　一年に一度の出番　もみ播き機 
 
　現在は下克上状態の道産米の味、かなり、ハイレベルの戦いが繰り広げられているんですが、あまり期待していなかった農園の米の味（オーナーのTさんゴメンナサイ）に惚れ込んでしまいました。　　小生も節操がないかな？　　いや、これも、農家の日々の勉強・・！ 
 
　そんな訳で、小生は今年「ななつぼし」に挑戦してみます。　お伊っ達パックのお客様、楽しみにしていてくださいよ！？ 
 
　ななつぼしの苗代 
 
　昨日のニュースで、オイルマネーで潤う、中東に高級和牛を輸出するという話題をやってました・・が、美食家をうならせるって、本当に骨が折れますねぇ。 
 
　小生は、やっぱり、地元の消費者の皆さんのために頑張ろうっと！　 
 
我が家の水田、昨日と今日 
 
　それにしても、どうなってるんだろう！　花見間近のこの天気は。 
 
　農家は天気には勝てません・・！　わかってください、読者の皆さん。　 
 
　　 

　かなり前？の話になっちゃいましたけど、全世界に酔っ払った映像を配信されてしまった、わが国の大臣がいましたが、小生も実は彼と一諸なんですよ！！ 
 
　国会議事堂 
 
　何が一緒かですって？　どう見たって、全然ちがいますよね。（小生はただの農家のおやじ） 
 
　小生は４代目の農民、そう言えば、小泉元総理は議員三代目で、今度は息子に譲るって言う話ですもね・・。 
 
　現政権与党の議員の４０％が世襲だって言うんじゃないですか。　そして、今、世襲に制限を加えるべきかどうかで、大激論になっているとか・・。　そんなにいい商売なんですかね？ 
 
　農家なんて、制限加えなくても、激減なんですから！ 
 
　 
　政治の世界も農家同様、新しい血を入れて、発想の転換を図らなきゃならない時期かもねぇ。　担い手の力量不足が深刻ですから。　新規参入が必要では？　 
　 
　でも、たっぷりお金を貯めなきゃ始まらないだろうしね！　　 
 
　それより、一般人は誰もやりたくないっか・・！！ 
 
　我が家の長葱畑 
 
　読者の皆さん、食料自給率向上のために、農業の担い手になりませんか。 
 
　農業では世襲は崩壊しかかってますよぉ・・・。　　 

　読者の皆さん、農協（ＪＡ）って何をしていると思います？ 
 
　実は何でもやっているんですよ。　経済事業は全国農業協同組合連合会（全農）、金融事業は今話題の農林中央金庫（農林中金）、福利厚生事業は全国厚生農業協同組合連合会（厚生連）、保険事業は全国共済農業共同組合連合会（共済連）・・など、これらの全国組織の裾野に町村の農協があるんですよ。 
 
　写真の　 ホクレン　は全農の下部組織？ 
 
　本当に巨大なピラミッド組織でしょ。　そして、これらの全国組織、どれをとってもその分野の一流企業と肩を並べる規模なんですからね。　責任重大なんです！ 
 
　ＪＡ共済ビル 
 
　このビルの所有者が農協だと言うのはご存知でした？ 
 
　農協は農業協同組合法（農協法）と言う、法律のもとで運営されているんですが、それを取り仕切っているのが、農水省なんですよね。 
 
　日本の農政って、小生は「二流以下」だと思うのですが、それを取り巻く利権は莫大なものがあるのですよ・・。　今、この利権を巡って、密かに農協分割の動きがあるそうなんですが・・。　皆さんは賛成？　反対？　　どうでもいい話ですよね。　　失礼しました！ 
 
農協金融の中枢（仏師橋本フォトギャラリーより） 
 
　この先、日本から農業が消えても、農協、農水省は永遠に残るんでしょうがね！ 　（読者に関係者がいらしたらゴメンナサイ。） 
 
　そして、農業を本当に救えるのは消費者の皆さんの食に対する「思い！」って言う事かな？ 
 
　今日はチョッと硬い話になっちゃいましたかね。 
 
さて、仕事に行こうっと・・！！ 
　 

　さすがでしょ、この景色って！　有珠山、昭和新山、羊蹄山と３つの山が誇らしげに並ぶ、この地ならではの絶景ポイントです・。　そして、畑で農作業をする人達？の姿がなんとも、のどかですよね・・。　 
 
　イコロ農園の圃場 
 
　雪解け直後のこの時期に、まして、伊達の中でも山間のイコロ農園の畑で一体何をしているんだろうと、近寄って見ると・・何もしていないんです。 と、言うのも、それが彼らの仕事なんですけどね！！ 
 
　皆さんもお気付きの通り！？　そうなんです、案山子（かかし）だったんですねぇ。 
 
　それにしても、なぜって、思うでしょ？　　小生もそうなんです。　どうせ、農場主Ｔさん、お得意の話題づくりだろう！と、思って聞いてみたら、どうも、様子が違うんですよ。 
 
　エゾシカ 
 
　今年に入って、特に出没が多く、ブル-ベリーの新芽などが被害にあっているとの事！！　この辺りでもエゾシカが有害獣化しているらしんですねぇ・・。 
 
　このままでは、イコロ農園の「最大の?収入源」として期待する、グリーンアスパラが被害に遭うのでは・・！　と気が気じゃ無い農園主Ｔさんなんです。本当に気の毒です・・。 
 
　アスパラ畑を守る案山子 
 
　そんな訳で、彼ら（案山子）の働きがイコロ農園の運命を握っているんですよ。　他に何か良い方法ありますか？　読者の皆さん！　 
 
 
　ところで、ここだけの話ですが、実は、この案山子、農場主よりも良い服を着ているんじゃないか？と、もっぱらの噂になってるんですよ。　本人にはとても言えませんけどね・・。　　 
 
　これから、アライグマも出るんじゃないかって、心配している、伊達の乾町周辺・・！ 
 
　むやみにペットを捨てちゃいけませんよ・・。 

　皆さんも年に１度は定期健診を受けてますよね・！小生、最近は不摂生な生活が続いているせいか、健康に自信のない、情けない状況になってます。　その上、ご多分に漏れず、堂々たるメタボリックな姿をさらしてるんですよね。　お恥ずかしい話ですが・・。 
 
　こんな話はどうでもいいんですが、多分、皆さんも気になっていると思うんですが、「畑の土！」人間様と一緒で、時々、健康診断（土壌検査）をしないとだめなんですねぇ・・。 
 
　レタス植え付け予定の畑 
 
　なぜって、肥料のやり過ぎで、栄養過多になっちゃうと、人間と同様にバランスが崩れちゃって、病気に弱くなっちゃうし、品質が悪くなっちゃうし、良い事ないんですよね。　お金をかけて、品質下げちゃうんじゃお笑いですよね・・。 
 
　肥料をやればやるほど、沢山収穫出来るならいいんですけどねぇ。適量ってあるんですよ！！ 
 
　土のサンプル採取 
 
　肥料もこのところの値上がりで、小生のところなど、去年に比べたら、１．７倍の出費ですからね・！農家にとっては、大変なダメージになってるんです・・。 
 
　小生にとっても本当に重大な問題なんですよ！？読者の皆さんには関係ないお話でしょうがね。　　　これが、肥料も輸入に頼ってる日本農業の危うさなんですよね・・。　心配でしょ！！ 
 
そんな訳で、今年はこれだけ検査に出してみました。 
 
 
　健康的な新鮮野菜をお届けしますよ！　少々、お待ち下さい・・・。　 
 
さて、あの農園の検査はどうだったかな？　気になる方はオーナーのＴさんに聞いてください・・！ 
 
　小生も、気合を入れて不摂生な生活におさらばしなきゃなぁー。　 
 
 

　小生、野菜農家でありながら、不覚にも知りませんでした。　情けない！！ 
 
　それは、野菜と料理の関係なんですがね・・。　世界中の料理の中で、１番野菜を使うのがイタリア料理（そう言えば、伊達には美味しいイタリア料理のお店が沢山ありますよね！！）　そして、２番目はどこだと思います、皆さん？　　 
　 
キャベツ畑(ヴェジファーム　スガワラ） 
 
日本料理じゃないんですねぇ。　なんと、お隣の韓国の料理なのだそうですよ。　驚きでしょう！！ 
 
そう言われるとガッテンがいきますよね！　焼肉も、野菜（サンチュ）で巻いて食べる、そして、何より、大量の漬物（キムチ）を毎食べるんですもね。 
 
　聞くところによると、日本国内で現在消費されている漬物の約4０％がキムチ関連というほど、消費者の皆さんにとって欠かせない漬物になってきているようです。 
 
　今、まさに世の女性達は韓流ブーム。そして、野球でも、フィギュアスケートでも、世界のトップを競い合うライバルですもね。　素晴らしいじゃないですか！！ 
 
　伊達は道内でも有数の野菜の産地なのに、何かインパクトが感じられなかったのは、伊達の農家の不徳の致すところかな・・？！　ゴメンナサイ！！ 
 
　ヤンさんの店（伊達野菜の応援団） 
 
　野菜をもっと食べてもらうように小生も頑張らなくっちゃ・・！！　　 
 
　それにしても、野菜の町伊達だから、イタリア料理店が多いんだろうか・・。　小生の思い込みかな？　どう思います！　読者の皆さん。　　 

　伊達で暮らしてる皆さん、ご存知ないかも知れませんが凄い土地に住んでるんですよ・・！　はて・・?　 何の事だいとおっしゃるのも当然かな・・！！ 
 
　決め手はこれなんですけどねぇ！！ 
 
　稀府（まれっぷ）の牧場 
 
　写真を見てお気付きですか？　そう、そうなんです。軽種馬（競走馬）の生産なんですよ。 
 
　日本中を見渡すと、農業が基幹産業！と謳っている町はいっぱいありますよね。　でも、伊達くらい業種の揃っている町はほとんど無いんです・・！ 
 
　さて、ここで読者の皆さんに質問です？！　伊達に無い物を当てて下さい。 
 
　野菜、米、果樹、花、豆、麦、ビート、山菜、豚、鶏、牛、軽種馬・・。　どうです！　全部あるでしょ！ 
 
　農業中心の町とは言ってもね、どれかが欠けるのが普通なんです。　でも、それが、揃っちゃってるのが、伊達なんですよ・・！　読者のみなさん・・。　 
 
　それなのに、伊達と言えば「これだ！」と自慢できるものが無いのが伊達の自慢？　　小生、非常に残念なんでたまらないんですよ！！ 
 
　人間って、恵まれすぎると恵まれている事すら忘れてしまうんですかねぇ？ 
 
　さて、伊達を何で売り出そうかな・っと！　お知恵を拝借したいなぁ・・。 
 
　それより、まだ、伊達を訪れたことのない方、小生が言った事が本当かどうか、一度確認のために、ゆっくり散策して見てはいかがかな・・。 

　我が家では小生がまだ子供の頃、冬にしか、食べられない物があったんですよねぇ。　　それは、・・なんと豚肉！！ 　　正月用に、１頭の豚をご近所さん共同で購入し、肉を平等に分配する。　こんな努力？をしていたんですよ。　この辺りの農家は！ 
 
　なぜ、冬なのか？　　いい、ご質問です。　　それは、冬にしか使えない冷蔵庫が有るからなのです。　 
　その冷蔵庫は木製（りんご箱）で、中に雪が入っているんですね。　そこで、肉を保存する訳です。　期間は雪が融けるまで。 
 
こんな訳で我が家の豚肉の旬は冬だったんです！？ 
 
　電熱線を敷いた苗床 
 
小生は、レタス農家なんですが、寒い（レタスが自然に育たない）時期にわざわざ暖房を使い、栽培するんですから、レタスにしてみたら、有り難迷惑な話ですよねぇ。 
 
　人間の体が欲しがる、そして、作物が旺盛に育つ時期が旬なんじゃないですか！　だから美味しいんですよ！！　これは、小生の持論ですがねぇ。 
 
自然の摂理に従うとエネルギーの浪費は少なくなり、まさしくエコですよね。 
 
植え付け間近のレタスの苗 
 
そんな事言っても、小生、節操なくこんな寒い時期から、レタス作りを始めちゃうんです。　　理想と現実にはギャップがあるんですよね。　ゴメンナサイ！ 
 
　今の我が家の育苗ハウスです。 
 
　５月上旬にはレタスをお届けできますよ・・！！