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教室での思い出

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最近、何かの記事でアメリカのコロンビア大学の話を読んだ。
ある学生が講義に眠りこけて終わった頃に目が覚め、黒板に書いてあった2つの問題が宿題だと思って家に持ち帰った。かなりの難問だと思ったが、彼は図書館に行ったりして参考文献などで調べながらそのうちの一つの問題をなんとか解くことができた。
次の講義の時にその問題について教授が語らないことで聞いたら、その問題はこれまで科学者たちが解けなかった問題を例であげただけだと告げた。しかし、その一つを解くことができたその学生は驚き、そのことを教授に告げるとなんとその解答は彼の名前と共に大学に登録されることになったという話だ。

https://ditoguiran.blogspot.com/2025/03/7-signes-que-ton-corps-manque-de.html

そんな話を目にした時に、自分も大学時代に同じように講義中に寝過ごした教室での思い出がある。
3年生の夏頃だったと思う。俺は当時、司法研究室なるところに所属して外交官になろうと決め、第1回目の「行政学」の講義で、200人はいるような大きい教室の一番前に陣取り、気合いをいれていた。
しかしこの講義、友人は誰も取っていなかったし、よほど人気がない授業だったのか、その日は20人くらいしか出席していなかった。
だが、外交官になるためには嫌いな勉強も必死に耐えて行かないといけないという覚悟をもった俺は、目をギラギラしながら教授の講義を聴講しはじめた。
しかし、次の瞬間、気付いたのは机に頭を横にして目覚めた自分であった。目を開けると机はよだれの海になっていた。
「はっ!」と思って頭をあげると、俺を残して教室にはもう誰もいなかった。いつ終わったかもしれない講義は終了して、誰も俺のことを起こすこともなくいなくなっていたのだ。
昼を告げるベルが流れてくるのに気づきながら、俺は呆然とし、自分は本当にダメな人間だと思った。

そしてまもなく、外交官になるのを諦めたのは言うまでもない。

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犬と暮らしとカヤックと

kayaker

豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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