俺の実家というのは、親父が亡くなってお袋が高齢者施設に入ってもらってからは無くなったわけだが、考えてみると「実家に帰る」という言葉からしても、それはいつでも帰ることのできる場所である。
それまで親と同居していて、その後独立して離れて暮らすことになっても、たまにでも帰る場所があるというのは、考えてみればとても幸せなことだ。
まあいろいろな事情があって、実家に帰らない(帰れない)人たちもいるだろうが、そういう家族はとても気の毒だと思う。
いずれにせよ、我が家では4人の子どもたちが全員家を出てからも、時々この家に帰ってくる。だがその理由は、親に会いにくるというよりも犬たち、そしてこの春に生まれた甥っ子に会いにくるのだ。
昔と違って今ではインターネット上でいくらでもコミュニケーションがとれる。
世界中どこにいようとすぐにつながり、顔を見ながら話もできる。
特に我がファミリーはLINEとかで頻繁にやりとりを共有しているから、子どもたちが実家に帰ってきても、兄弟間も含めてお互いにあまり久しぶりという感じがしない。
昨日まで何をしていたかも大体共有しているからだ。
だが犬たちや甥っ子は親とは違う。
「リアル」であることが必要なのだ。実際に可愛がるのには「リアル」でなくてはならないからだ。
海外に行っている子を除き、子どもたちと孫が滞在する我が家は、これから5日間とても賑やかになる。

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