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街角スナップ(14)・・・黄葉の景色

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紅葉の季節だが、都心ではなかなか綺麗な紅葉を見られない。
一方で東京都の紋章は「銀杏」であることから、都内で多くの銀杏並木を見ることが出来る。そこで今回は都内3ヵ所の「黄葉」を見に行った。
「黄葉」の読み方は「こうよう」、「もみじ」、「おうよう」の3つある。

【靖国神社】(11月17日)
靖国神社の参道の両側には、大きな銀杏の並木道となっている。
少し前の時期なら、足元にギンナンが山ほど落ちていた。
そろそろイチョウも黄葉となっていと思い、11月17日に見に行ってみた。
予想通りに銀杏の木は、晴れた青空の中に黄色くそびえ立っていた。

参拝者なのか、観光客なのか、大勢の人が来ていて銀杏の黄葉を見上げていた。
ポカポカ陽気だが風が強く、時々、イチョウの葉が風に乗って飛んでいた。
少し待ったらタイミング良く、風が吹いて葉が舞うところを動画に撮れた。

【両国国技館】(11月17日)
わざわざ17日に両国まで行ったのには、くだらない理由がある。
私の勘違いで武道館でデフリンピックをやっていなかった話は、別のブログで書いた。
そこで帰るには早過ぎたので、思い付いて大江戸線で乗り換えの「森下駅」から1つ目なので国技館に行こうと思ったのである。

ところが両国国技館で大相撲を開催中かと思い込んで両国へ行ってみたら、11月場所は九州だった。武道館で早とちりし、また両国で早とちりしてしまった。

でも幸いに国技館の前の道路には、銀杏の木が植えられていた。
そして丁度、黄葉の真っ盛りで、もう少し遅かったら葉が全部、落ちてしまっていただろう。
「災い転じて福となす」だった。

イチョウと横綱像(両国)

【行幸通り】(11月15日)
東京駅丸の内口の正面から皇居に向かう広い道を「行幸道路」と言う。
皇居まで続く道路の両側には、銀杏並木がある。和田倉門を過ぎると、銀杏並木は3列になる。この場所の銀杏は、毎年、都内の他の場所より割合に早く黄葉になる。
そこで「まだかな?」と思いながらも、11月15日に行幸道路の銀杏並木を見に行った。

 行幸道路から東京駅を見る。

東京駅から皇居方面を見たら、行幸道路の両側の銀杏並木が黄色くなっているのが見えた。観光客は東京駅から皇居の二重橋に行く時は、この道路を歩いて行く。
この日は天気が良く、銀杏の葉が太陽の逆光を受けて黄金色に輝いている。

ここは東京のイチョウの黄葉を見るなら、私は「穴場」だと思う。
足元にはたくさんのギンナンが落ちていて、甘い香りを漂わせていた。

1本の木に張り紙があった。
そこには『この木は病気のため、倒木等の危険がありますので、伐採を予定しています。時期は9月中旬以降』と書いてあった。
私が行った日は11月15日だから、もう2ヵ月も過ぎている。大丈夫か?

 和田倉門の石垣とイチョウ

【神宮外苑】(11月24日)
銀杏並木と言えば「神宮外苑」は外せない。
しかし最盛期には大勢の観光客が押し寄せて、なかなか写真を撮るのも難しい。
夜のライトアップが綺麗なのだが、もう夜にわざわざ出掛ける元気は無い。

外国人観光客にも有名らしく、日本人と外国人でごった返しているようすをTVで見た。
ここでは桜のお花見と違い、屋台が出ることも無く人だけが出る。
平日の混雑しない時に行こうと思っていたが、予定した日は雨なので3日後の振替休日に出掛けて行った。

神宮外苑の銀杏並木

地下鉄駅からの道は銀杏並木に行くと思われる人達が、私と同じ方向にゾロゾロと歩いて行く。銀杏並木の場所に来て驚いた。左右の歩道が人でいっぱいだ。
歩道に入ると、前がつかえて進まない。

道路に出て写真を撮る人がいるので、警備員が大騒ぎで注意している。
とても「自然を楽しむ」という優雅なものではない。いま問題の中国人らしき人達も大勢いる。イスラム教徒もいる。インド人も黒人もいる。白人が多いように思う。

ただ歩いて銀杏を見るだけに、こんなに人が集まるのも不思議だ。
でも逆光の中の銀杏の葉が黄金色に輝いていたので、思わずひとつ拾って太陽にかざして写真を撮った。  

   

銀杏が逆光の中で輝く(神宮外苑)

(おまけの話)【東京大学】(12月03日)
東京大学は大江戸線の「上野御徒町駅」の1つ先の「本郷三丁目駅」下車で、10分くらい歩く。有名な赤門を入ると目の前に銀杏並木が広がるのだが、いまは赤門の耐震構造工事の最中で入れない。

赤門は国の重要文化財にも指定されていて、東京大学は2027年に創立150年を迎える。その時までに赤門の工事を終えて、「赤門を開き、未来を拓く」を合言葉に、募金活動を熱心に行っている。工事が終れば赤門からは誰でも入れるが、入学は難しい。
部外者の私は、なんだか裏口入学していうような気分になる。

赤門を過ぎて少し先の正門から入り正面に進むと、両側に銀杏並木が続いている。
突き当りが全共闘が占拠して機動隊と戦った安田講堂である。

銀杏並木と「安田講堂」

11月19日に様子を見に行った時は全く黄葉はしていなかったので、12月3日に改めて見に行った。すると銀杏並木は最盛期で、多くのカメラマンや写生をする高齢者で溢れていた。あまりに感動的な光景なので動画を撮りたかったが、人ばかり映すことになり止めた。

工学部一号館の前の広場には、銀杏の巨木が1本ある。
東京大学のキャンパスはかって加賀前田藩の屋敷だったので、その頃に植えられた銀杏の木ではないかと思う。今年最後の黄葉の締めが、東京大学だったのも勉強の出来なかった私にはとても良かった。

 工学部一号館前の銀杏の巨木

正門から出てそこで隣の敷地の東京大学農学部に行ってみた。
そこには渋谷の「忠犬ハチ公」の本家と言うべき銅像が、正門を入ったすぐ左側にある。
渋谷の「忠犬ハチ公」と違い、ここでは飼主だった上野英三郎博士と忠犬ハチ公がいる。

銅像の前に行ったら、その後ろに置かれたベンチで若いカップルが夢中で話をしていた。
しばらく待ったが、2人は動かない。その内に外国人観光客が2組、5人がやって来た。
そこで私は2人に声を掛け、『写真を撮りたい』と言って場所をどいてもらった。
最近の外国人観光客は何で調べたか、「ディープな東京」にもやって来ている。

東大農学部の「忠犬ハチ公」と外国人観光客

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伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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コメント(3件)

  • 晩秋で紅葉も終わりかけの北海道でさえもたくさんのインバウンド客を見かけます。その時期は何もない季節なので残念だなと思いながら声かけして感想を聞くと、「日本の自然の風景は本当に美しい」というのです。色とりどりに変化する自然が、本当に身近にあるこの豊かさこそが日本の魅力を作るすべての本質のような気がします。

  • 数年前、神宮外苑銀杏並木を見に行ったことがあります。想像を超えた人出で、人の波に呑まれて身動きが出来なくなり、これは惨事につながる!とさえ思えた、恐怖の経験でした。

  • イチョウの季節になると思い出すことは、銀杏による惨事である。市が管理している街路樹に銀杏が大量に生った。てっぺんに生った銀杏が何と500kg(事件後の調べ)でその枝毎落下して、偶々下を通りかかった住民が亡くなってしまった事件である。管理責任を問われた市役所は市内の老木の多くを伐採する始末となった。銀杏の実の一つは小さくともまとまると500kgもの重量になるとは!イチョウも己の体力の限界を超えてしまったことを反省しなさい!

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