MENU

小さな話(75)

29
3

【中央区民文化祭】
今年も中央区民文化祭が行われた。
我が「TTTフォトサークル」も、例年のように写真を展示した。
前日の11時に築地の社会教育会館に集合して、1人2枚の展示作業を行った。私は中央区に関係のある2枚を展示した。

展示の後はみんなで築地本願寺の境内にある、和食店「紫水」に行ってランチにした。
私はここにお墓を持っているので、定価から8%の割引になる。
支払いは割り勘なので、それぞれの計算が難しい。

計算方式は(料理代金-消費税10%)×92%(8%割引)+10%(消費税)=支払額となり、各自は約9%の割引になった。私がこの計算方式をまだ出来る内は、ボケていないのだと思う。

左の上下2枚が私の作品

【まるごとミュージアム】
中央区の秋のイベントに「中央区まるごとミュージアム」があり、その中に「中央区が誇る水辺の魅力を体験」があった。
これはいくつかのコースがあるが、隅田川の中央区部分を無料で船で遊覧するのである。
それに申し込んでおいたら、忘れた頃になんと「乗船当選のご案内」というメールが届いた。

希望コースの中で当選したのは、11月9日(日)「朝潮~日本橋の片道ルート」であった。
この日は中央区民文化祭に展示した写真の撤去日だったが、それは友人に頼んで船に向かった。

「勝どき桟橋」と「NANO 2号」

ところがこの日の天気予報は小雨だった。前日の土曜日は「曇り」、翌日の月曜日は「晴れ」で、この日だけ雨だった。晴れ男の私に、こんな不条理なことが起きるのは初めてだった。
しかも乗船予定の「NANO 2号」は屋根が無い!

乗船場所は徒歩数分の朝潮運河に、新しく作られた桟橋「朝潮運河船着場」である。
朝起きて窓の外を見たら「雨」で、最高気温は「14度」でかなり寒かった。
中止の可能性もあったが、とりあえずコンビニでビニール合羽を買ってから出掛けて行った。
桟橋の受付に行ったら、なんとビニール合羽を支給された。買わなきゃよかった!

「江戸橋」の下を行く

船は定刻の14時45分に出発した。乗客は定員(44名)に満たず、22名だった。
雨の予想で屋根が無い船なので、止めた人が多かったようだ。
船は隅田川支流から本流に入り、すぐに日本橋川に入る。
川の両側にビルが建て込んでいて、それを裏側から見るのも面白い。

寒い日だが、かなりの厚着をして来たので、かえって気持ちが良かった。
更に雨も全く降らず日本橋まで進み、やはり私は「晴れ男」だった。
日本橋の袂の桟橋には約40分で着いた。

【築地本願寺のパイプオルガン】
しばらく前に本堂に設置してあるパイプオルガンが老朽化の為に撤去して、新しいものと入替工事を行っていた。それが完成し11月5日に「上納式」が行われた。
私も行きたかったが、この日は写真展の搬入の時間と重なってしまって行けなかった。

写真の搬入が終り築地本願寺のレストラン「紫水」でランチとなっていたので、食後に新しいパイプオルガンを見に行った。11月12日には初の演奏会が行われるので、聞きに行くのが楽しみだ。

 新調したパイプオルガン(築地本願寺)

【認知症の友人を訪問】
今回で4回目となるが、認知症で施設に入ったFさんを訪ねて行った。
晴れた日の午前中に同じマンション仲間のIさんを同行して、近くの老人ホームに行った。
Fさんは部屋にいたので移動して話をしようと思ったら、丁度、この時間から食堂で予定表にある軽い体操が始まった。

とても話が出来る状態ではないので、私とIさんも椅子に座ったままの体操に参加した。
Fさんはなぜかやらない。その内に我々2人がやっているのを見て、やっと嫌々な感じで参加した。30分の体操が終りやっと話が出来たが、以前のように『私はなぜここにいるの? いつまでいればいいの?』は言わなくなった。

やっと落ち着いたのか、現在の状況を理解したのかは分からない。
お土産に持参した「茂助団子」を美味しそうに食べていた。

 「ケアレジデンス」の予定表

【早とちり】
忘れることが多いので、いつも手帳に予定を書いている。
この日は午後から日本橋三越で「版画展」と書いてあったので、出掛けて行った。
ところが開催していない。インフォーメーションで聞いたが、やはり無かった。
仕方ないので家に帰った。そして手帳を確認して、自分のバカさ加減に呆れてしまった。

そこには「大丸デパート」と書いてあり、三越ではなかった。また「版画展ではなく、原画展」だった。
これが現役時代なら、とてもこんな男に仕事を任せられない。
「早とちり」は昔からだが、この日は午前中に「認知症の友人を訪ねた」のがその理由とすることにした。

日本橋三越デパート前の花壇

(おまけの話)【マンションポエム】
図書館から「マンションポエム 東京編」という本を借りて来た。
想定外の小さな文字で342ページもあり、読む前から気が重くなった。
ところが読み出したら日数は掛かったが、これが意外に面白かった。

内容はマンションの広告の文章に付いて調べた本で、学術書でも研究用の本でもない。
マンションというものは他の商品の宣伝と違い、既製品だが姿形の無いものを売るので宣伝文句もポエムになる。それを時代の移り変りと、マンションの実名を出して解説しているのが面白い。
私の住むマンションも文中に登場するので、最後の方で書いてみる。

「マンションポエム 東京編」

「マンションポエムは何を表しているのか?」の答えは、「物件の立地がいかに素晴らしかを表すため」である。例えば同じ平米数の3LDKマンションで、「港区と津田沼の1億円の差はなにか?」。それは立地だけである。この場合の港区のポエムは、「憧憬の地に暮らす喜びを」である。

表現する漢字にも、独特のポエムが現れている。「住む」は「棲む」、「時」は「刻」である。「棲まう」なんてのもある。「刻を越えて輝くもの」、「不変の刻を標す丘」、「都心の刻、悠久の刻、上質の刻」、「音無しの杜に澄む」、「都心の隠れ我」、「進化する街に、真価の邸を」など、当用漢字から大きく外れていてもポエムだから平気だ。

マンションという商品を売るのに、全く建築のことに触れていない。
しかし購入する人で、ポエムを読んで買う人はいない。
結論として、「マンションポエムとは、売り物の建物を語らない不思議なもの」である。

 近所で建設中の「ザ・豊海タワーマリン&スカイ」

「ザ・トーキョータワーズ」(著者の言葉から)
湾岸の埋立地の勝どきに建設されたのが「ザ・トーキョータワーズ」で、湾岸エリアのタワーマンションの先駆けである。
この時に起用したのが映画俳優のリチャード・ギアで、広告費用に30億円を使ったらしい。
そのマンションのポエムはアイ・ラブ・ニュートーキョーで、『ニューヨーカーがニューヨークを愛するように、東京を愛しているって照れずに言えたら、東京は変り始める。きっと』であった。

吹きっさらしの空き地を目の前に、こともあろうにニューヨークを目標に据えて「東京は変り始める」と謳った。その意気や良し。マンションポエムかくあるべし、という作品だ。ザ・トーキョータワーズという名前からして志が高い。まさに照れずに言い切っている。おそらく当時この埋立地を「ザ東京」と思う人はそう多くなかったはずだ。

私の読後の感想は『字が小さくページ数が多くて、返却期日までに最後まで読み終えることが出来なかったのは初めて』だ。

「ザ・トーキョータワーズ」

\ この記事をシェアする /

伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

アクセス総数
1,534,399回

コメント(3件)

  • 昨日のコメントで私は「無知」をさらけ出してしまった。ロスアンジェルスを粋がって「LS」と書いてしまった。後で管理者から「LS]とは何ですか?「LA」が正しいですよ!と指摘を受けて、「恥ずかしい!!」コメント当事者でなければ訂正が出来ないそうで、終日そのままさらけ出したままになってしまった。夜になって訂正を試みたが失敗!で今なお私の無知が北海道から全国へ広がり、アメリカにも広がったしまった。 やはり「恥ずかしい」のだ。

  • 無知(Yさん)へ
    良く調べて私の方で訂正出来ると分かり、今朝になってから訂正しておきました。でも訂正しない方が、上記のYさんの事情が分かり良かったのかもしれないなー。

  • 「マンションポエム 東京編」によると、マンションの販売は、ムード、雰囲気、イメージ、が勝負のようです。 実質的なこと、例えば、設計会社、施工会社、基礎杭はちゃんと岩盤に届いているか、それは地下何メートルか、コンクリートの強度試験結果は?など、私に興味のある事柄はご法度のようです。

コメントを書く


心の伊達市民 第一号TOPページに戻る