月島図書館に借りた本を返却に行った。
すると図書館の1室で、「知るも 知らぬも 浮世絵世界」というイベントをやっていた。
部屋に入ると浮世絵に関する説明が丁寧に書かれて、浮世絵と一緒に展示してあった。
今年はNHK大河ドラマで「べらぼう」を放映しているので、中央区にゆかりのある話なので、色々な企画で「蔦重」を取り上げている。浮世絵のことは大体、分かっていると思っていたが、そうではなかった。
子供向けの説明書きだったが、初めて知ることも多くあったので、自分の知識の為にもブログに書いてみた。

「浮世絵って何?」では「江戸時代に町民や武士達の江戸のお土産」、「当時の生活や風俗が描かれた絵」、「今では芸術品となっているが当時は庶民の生活に密接していて、流行、祭り、季節の行事などが描かれ娯楽や情報の手段として、親しまれて来た」とある。

「江戸の人々が憂き世(辛い世の中)を楽しく生きようと、現世を「浮世」としたことから「浮世絵」と呼ばれるようになった」、「浮世絵には木版画と肉筆画があり、木版画は大量生産が出来るので庶民にも安く購入出来た」、「肉筆画は絵師が筆で直接、紙に描くので一品もの」、「肉筆画は豪商や大名から依頼を受けて、下絵から彩色まで1人で制作していたので希少価値がある」。

「版画の値段は1枚20~30文で、当時の蕎麦1杯が16文だったので、現在の価格では数百円から1000円くらいだった」、「企画・制作は販売を行う版元が、絵師を探して交渉する」、「絵師と打ち合わせて作品の構成を決め版下絵を依頼する」、「絵師は下絵を墨一色で描き版下絵を作成」。この版元がNHK大河ドラマの主人公「蔦屋重三郎」だった。

「彫師が主版を彫る際に、直接、版下絵を裏返しで木に貼り彫る」、「だから現存する版下絵はほとんどなく貴重である」、「絵師が配色と色数を決める」、「絵師が色さしした校合摺りを同じように板木に貼り、色別に彫る」、「出来上がった色版を版元・絵師の立ち合いの下で試し摺りをする」、「OKになると、版元に納入・販売となる」。

日本からヨーロッパに輸出された漆器や陶器の梱包材として用いられた浮世絵は、それまでの遠近法を重視したヨーロッパの伝統とは全く異なる美しさ、表現でもって人々の心を捉えた。特に若い芸術家だったモネやゴッホにとっては、これまでにない新しい美の世界そのもので、新しい芸術表現へのヒントを与えたのである。
浮世絵師の代表格は「菱川師宣」(見返り美人図)、「鈴木春信」(夕立)、「鳥居清長」(美南見十二候)、「喜多川歌麿」(婦人相学十躰 ポッピンを吹く娘)、「東洲斎写楽」(三代目大谷鬼次の江戸兵衛)、「歌川広重」(東海道五十三次)、「葛飾北斎」(富嶽三十六景)がある。
「芸術の秋」に中央区は浮世絵で「小さな秋」を演出していた。これを見て、私はなお浮世絵の知識が増えたのである。

(おまけの話)
いつも「小さな話」を書いているが、晩秋になり家の近くで「小さな秋」を見付けた。
そして童謡の「小さな秋」の歌詞が頭に浮かんで来た。
作詞はサトウ ハチローであるが、作曲家は元々知らない。
『だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた 小さい あき 小さいあき ちいさい あき みつけた』。
このような子供の頃の歌は覚えている。しかし最近のことは忘れてしまう。

図書館の帰りに晴海運河を渡り、トリトンスクエアでランチにしようと思っていたのである。その時に晴海運河の「「晴月橋」の向こうに植えられた、ソメイヨシノの木が秋になり紅葉になっているのが見えた。橋を渡ったら、側道にたくさんの赤と黄色の葉っぱが落ちていた。なんとも風情のある光景なので、思わず写真に撮った。

運河沿いを歩いて行くと、まだ木は小さいがシッカリと紅葉している。
少し寒いが厚着をして出て来たので、頬を通り過ぎて行く風がひんやりとして気持ち良い。運河沿いのベンチに腰掛けて、お弁当を食べているOLがいる。
昔は彼女達のことを「BG」と言っていたが、これでは「商売女」になってしまうと気が付いて「OL」に変った。
しかし「OL」は和製英語と気が付いて、最近は「キャリア・ウーマン」と言うらしい。

話が変な方向に行ってしまった。
「小さな秋」であるが、この辺りも我が家の周りも、秋を感じさせる光景はあまり無い。
いわゆる「コンクリート・ジャングル」である。これも和製英語かもしれないと思い、調べてみたら「CONCRETE JUNGLE」で英語だった。
日本には和製英語や「スマホ」のように縮めた英語があるので、どれが和製英語か分からなくなった。
念のために「スマートフォン」を調べたら、これも「Smart Phone」という英語だった。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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多摩地区は今が秋の真っ盛りであります。高尾山の紅葉、昭和記念公園のイチョウ並木、八王子甲州街道イチョウの黄葉などの多摩の秋は色とりどりで美しく飾られている。日本の秋は四季の中でも色彩の豊富さでは春の桜に勝るとも劣らない。私の好きな季節であります。
しばらく日本を離れていると、和製英語や短縮形の言葉がまったくわからず、誤解することが多い。例えば、初期の頃の、ケータイ。携帯なら懐中電灯? ホコテン(歩行者天国)は、何かの天ぷらだと思っていた。 マクド、松戸と幕張の近くの地名? スタバ、どういう場所? もう昔のことになるが、シブカジ(渋谷カジュアル)はくすぶって燃えている火事? など、まだまだたくさんある。