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写真で見る東京(118)・・・空で見る東京の自然

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10月には私が午前6時に起き出すと、もう空は明るくなっていた。
夏から秋にかけての間は既に太陽は昇っていて、電気を点ける必要も無いくらいに明るい。ところが11月になると寒いしまだ空は薄暗く、太陽の昇って行く姿が見える。

斜め後ろのマンションとマンションの間から、太陽が顔を出す。
それで「こちらが東だ」と分かるのである。

居間から銀座や東京駅方面を見ると、ビルに太陽の光が反射しているのが見える。
こちらが「北」になることが分かる。
これもわずかな時間で、反射光もすぐに消えて無くなってしまう。
早朝の太陽のショータイムは短い時間だけである。

西方向を見ると、東京タワーの後ろにある「六本木ヒルズ」に太陽が反射している。
左には工事中の高層ビルが見えるが、タワーマンションだろうか?
後方には丹沢山系が見えるが、山以外に見えるその他は全て人工的なものばかりだ。
都会に自然は無いと感じる瞬間だ。

夕方になり天気が良く適度の雲が空にある時は、西の空が夕焼けになる。
この条件は難しく、いまだに夕焼けが出るかどうかは、その時にならないと分からない。
この日の夕焼けは、少し気持ちが悪い色だった。
厚い雲の下が赤く燃えているようで、不吉な感じがしてしまう。

縦型で写真を撮ると、上方は太陽の光が届かないのか暗くなっている。
赤い雲が東京の空を覆っていて、不気味な感じがする。
都心で自然を見付けるのは難しい。公園に行くしかない。
しかし空だけはいつも自然のままの姿を見せるので、朝と夕方にそれを感じるのである。

西方向に富士山が黒いシルエットで見える。
以前は左側のビルが無かったので富士山全体が見えたが、今は左の裾野が隠れている。
「ビルと建てるな!」とも言えず、これも都会の宿命だろう。
運が良くチャンスに恵まれれば「ダイヤモンド富士」も見えるが、なかなか条件が揃わない。

赤い空の中を飛行機が、羽田空港に向かって高度を下げて行く。
この時間帯は5分間隔くらいで次々と、飛行機がやって来る。
乗客はインバウンドの外国人観光客だろうか?
或いは外国旅行から帰って来た日本人旅行者が乗っているのだろうか?

(おまけの話)
この季節は午後6時前に空は暗くなってしまう。
東京タワーがライトアップされて、空に浮かび上がる。
その上を飛行機がライトを点滅しながら、羽田空港に向かって飛んで行く。

こちらの方角は私から見て、「西北西」になる。
手前に見えるのは「竹芝桟橋」で、この辺りが隅田川から東京湾になる地点である。

北の方を見ると、清澄通りだけが車のライトで明るく見える。
その他はビルの窓の明かりだけとなる。
左側のタワーマンションの上から、東京スカイツリーの頂上部分だけが顔を出している。
清澄通りの右奥のタワーマンションの左手に、有名な「もんじゃ通り」がある。

こちらは北北西の咆哮で、都内の夜景が見える。
大きなビル群は銀座で、奥の方は東京駅付近と大手町だろう。
ビルには航空機用の赤い警告灯がたくさん見えている。

左下の明るい場所は隅田川に架かる「築地大橋」で、その向こうに見える暗い場所は「築地場内市場跡地」で、現在は再開発の真っ最中である。これ等の写真で1日を振り返ると、「東京には空以外に自然が無い」と痛感する。

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伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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コメント(2件)

  • 既に半世紀以上前の話であるが、弟の住むロスアンゼルスを訪ね、飛行場からハイウェイを走り遠くにLAの街並みを見た時に、これがアメリカなんだと驚いたことを思い出した。高層ビルが隙間なく立ち並ぶLAの街はまさに「摩天楼」を感じた。その驚きを今の東京の街に感じるとは! 追いつけ、追い越せの日本である。

  • ビルの隙間から自然との接点を掬いだそうとする姿がうかがえます。大都会は、だから大きな広い自然空間の公園が必要です。私が子供の時、種から植えた朝顔が育つのを見て感動しましたが、そんな土もない都会の子供たちに、自然と接する機会を十分に与えてやりたいです。

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