マンションに住む友人のXさんが認知症になり、私は彼が老人ホーム入る必要を感じている。同じ仲間のIさんの話を聞いたら、『母が数年前に亡くなったが、その時にHARUMI FLAG内の老人ホームを見に行った。しかしその時は空きが無く、95人待ちだったので少し遠い他の施設に入った。
1年くらい前に『部屋が空きましたが、いかがですか?』と連絡があった。
しかしその時は既に母は亡くなっていた』と、自分の経験を話してくれた。
そこで私は自分は入る気は全く無いが、涼しくなったのでその老人ホームの様子を見に行った。どこにも「老人ホーム」とは書いてない。
パンフレットをもらったら、そこには『健常期から介護期まで、同一建物内で過ごせる安心を』と綺麗な言葉があった。他にも綺麗ごとばかり並べてあるが、本当はどうなんだろう?

老人ホームを入口だけ見てから、晴海埠頭のバス停に向かった。
途中にバラの棚のトンネルがあった。花が咲いていないが、多分、バラだと思う。
トンネルを出たところで振り返ったら、なにか書いてある札がある。
近寄ってみたら、次のようなことが書いてあった。
『死亡または衰弱した野鳥には決して素手で触らず、発見した場合は下記事務所までご連絡下さい。千代田区で回収されたノスリ1羽について、鳥インフルエンザウイルスであることが確認されました。・・・・』。かなり長い文章だったので省略した。

晴海埠頭から都バスに乗るために、バラの棚の下を通って運河沿いを歩いて行った。
クルーズターミナルが見えて来たが、かなり工事が進んでいるように見える。
通行止めの柵も取り外され、簡易的なものに変った。
警備員が立っているが、クルーズターミナルの全景の写真が撮れるようになった。
ネットで調べたら「11月1日オープン」のようで、誰でもターミナルに入ることが出来るようなる。手帳に書き留めておき、11月1日に来てみよう。式典があるかもしれない。

そこから都バスに乗り、「勝どき駅前」で降りて、大江戸線に乗り換えた。
「新橋」で降りて、都営・浅草線に乗り換えて「日本橋」で降りた。
日本橋丸善3階で「版画100選展」が開かれているので、それを見に行った。
出展作者は「東山魁夷」、「平山郁夫」、「片岡球子」、「千住博」、「梅原龍三郎」、「棟方志方」などである。版画は美しいが浮世絵と同じく、何枚も同じものが世の中に存在するのはないかと思う。値段が付けられていたが、東山魁夷となれば100万円を越している。
そこでは販売をしているのに、「入場無料」は変だと思った。

版画展を見た後に、エスカレーターで2階に降りた。
そこにはレストランがあり、大きくランチメニューが出ていた。
この店の売り物は「ハヤシライス」で、ここがハヤシライス発祥の地である。
かなり前に私はここでハヤシライスを食べたことがあるが、ハヤシライスというものは日本の料理である。
料理長の早矢仕さんが考え出したので、ここでは今でも「早矢仕ライス」と書いている。
でも欧米には「ハッシュ・ド・ビーフ」があるから、それが訛ったという説もある。
丸善はそんなことは気にしないで、「早矢仕ライス」に拘っている。

「丸善」を出ると、道路の反対側の正面に「高島屋デパート」が見える。
このデパートでは、店の中に入ると巨大なアートが飾られている。
そのアートは時々、入れ替えるので、『いまは何かな』と思い行ってみた。
天井から3色に染められた大きなテープのようなものが、何重にも吊り下げられていた。
説明文を読んだら、「Wave Tomrrow, Dress Future」というタイトルだった。
意味はよく分からないが、なんだか見ているだけで難解なアートと違い、気分が落ち着く感じがした。

(おまけの話)
日本橋高島屋の前から、無料シャトルバスに乗り、人形町でランチをしようと思った。
目当ての美味しいが少し高い「うどん屋」は、店の前に長い行列が出来ていたので諦めた。仕方ないので近くの日高屋で「たんめん」を食べた。
かなり涼しい日だったので食後に甘いものが食べたくなり、鯛焼きで有名な「柳家」に行った。しかし運が悪く飛び石連休の中日のせいか、月曜日なのに店は休みだった。
私は「人形焼き」を買おうと思い、老舗の「板倉屋」に行ったら、ここも休みだった。
全くツキが無い。板倉屋のシャッターが下りているのを初めてみたが、なにか凄い顔の絵が描いてあった。

「なにか食べたいなー」と思い、先に進むと道路の反対側に「鯛焼き屋」が見えた。
この店は私の贔屓の店で、「鳴門天然鯛焼き」を売り物にしている。
なにが天然なのかは、この会社のホームページに書かれている。
『明治42年に当時は庶民には手が届かない鯛をかたどって作ったのが、鯛焼きの歴史の始まりです。鳴門鯛焼き本舗では、明治42年から受け継がれて来た伝統的製法の一丁焼きにこだわりを持っています。一丁焼き製法は専用の焼型に生地とあんこをのせ、直火で短時間で焼き上げるため皮の表面がパリッとしてとても香り高く仕上がります』。
大きな焼型に一度に何匹も焼くのに対して、この会社は一匹ずつ焼くのを「天然」と言っている。

都営「浅草線」を「汐留駅」で降りて、東京BRTに乗るために地下一階を歩いて行った。
ここは広い空間で、中央に時々、色々な店が出る。この日はここに「SHIODOME OUTLET」が出ていた。
何気なく見たら、大きなピンクの文字で「6足1,100円・税込み」と書いてあった。
丁度、私は靴下が欲しかったところなので、6足では多過ぎるので3足を買ったら600円だった。いまどきラーメンを食べても1100円はする。それが靴下6足で1,100円は安過ぎないだろうか?靴下が安過ぎるのか?、ラーメンが高過ぎるのか? どちらだろう?

マンションに戻り、3階にあるポストの確認に行った。
ポストは各部屋ごとのボックスが並べられた部屋あり、そこに取りに行く。
この階はコンシェルジュとロビーがあり、ゆったりした椅子とテーブルが何ヵ所かに置かれている。窓際の席で高齢女性と営業マンらしき男が座って、話をしているのが見えた。
その内に女性が男に紙袋を渡した。それを受け取った男は中身を出した。
大量の札束が見える。男が数えている。遠いのでハッキリは見えないが、500万円はありそうだ。その金額で買ったものは何だろう? 金の小判かな? 投資資金かな?

\ この記事をシェアする /

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
- アクセス総数
- 1,521,391回
高齢者と札束というと「詐欺」と結びつく世の中である。現実にその写真を見ただけで心臓が「ドキ!」となる。多くの人が出入りするロビーのような処でも詐欺の現場を目撃したように感じるのは小説の読み過ぎかもしれない。札束に対して疑心暗鬼の先入観を持っているからかな?嫌な世の中になったものだ。
老人ホーム「グランクレール」といえば、高級志向の宣伝をさかんにしている高齢者用住居ですね。 そういうところに入居している人の生の声を聞きたいです。入居者(高齢でできないのでしょうから、せめて)、その肉親者が現実経験談を世に広めてほしいものです。
10月14日に、ここに入所したXさんを訪ねた記事を投稿予定です。
楽しみにお待ちください。