豊浦の神社祭は以前は前の日の夕方から宵宮祭や出店もあったものだが、
コロナ以前には、すでにそういうものも開催されなっており、
お祭り当日には御神輿(子ども神輿も)が町に出て、
昼過ぎからは餅つきや相撲大会が行われる形になっていた。
まあ神輿といっても車に神輿を乗せて町内中心部だけを回るものだが。
こうした催し物を手伝う役割が自治会の神社役員なのだが、
僕は結構この仕事が気に入っていた。
だから結構積極的に関わってきたものだ。
神様が神輿に乗っかって町内を回るという1年に1回のイベント。
それぞれの自治会の集会所にはお供物がされ、
神様を感謝の念で迎える。
神社では人間たちが神様のために相撲などのエンタメを楽しんでもらう。
この風習は人と神、神道での神が八百万神であるからして、
人と自然をつなげるメインイベントのひとつであるわけだ。
こういうことって恥ずかしながら、
大人になって東京で生活していた頃は全く考えることもなかった。
しかし田舎ではこういう精神世界とのつながりとも言えるイベントは
これまでもずっと当たり前のようにされてきたのであり、
僕も関わることで子どもの頃の感覚をまた思い出すことになったのである。
ところがここ豊浦町でも宮司の跡取りがおらず、
どこからも派遣されない状況で、存続の危機になっていると
聞いてから久しくなる。
どこの小さな神社もコミュニティにおいてだんだんと廃れてしまい、
その存在意義がなくなってきているようだ。
そんな中のコロナ禍。
いったい豊浦神社はどうなってしまうのだろうと心配していた中で
今年は3年ぶりの神社祭。
果たしてお祭りはとても盛大に行われた。
そしてその心配をよそに、我々の神社に確実に新しい風が吹いたのだ。
これこそが神風なのではないだろうか。
(つづく)
コミュニティをつなぐ神社(3)はこちら
\ この記事をシェアする /
コメントはまだありません。
コメントを書く