去年の5月のことだ。
ウチのすぐ前にある桜の木に、
カラスの巣が作られた。
つがいのカラスが一所懸命に
枝などを集めては作っていたのが完成したのだ。
巣の下の道路には巣から落ちた枝が散らばっている。
巣作りの間はいろいろなものを集めていたようだ。
このカラスたち。
いつも多分オスの方だとは思うのだが、
よくウチでBBQをしていると寄ってきた。
そして「なんかくれ」と、
「カア、カア」ではなく
「ぐぁ・・・ごぁ・・・」
と喋るように語りかけてくるのだ。
僕はときどき肉の切れ端を投げてやると、
喜んで食べていた。
子育ても大変なんだろう・・・
いつも遊びに来るそんなカラスを
僕は勝手に「カラスのカアくん」と
呼んでいた。
極めて友好な関係を築けていたと思う。
そして夏が終わり・・・
秋を迎え・・・
冬がきた・・・
カアくんとは同じ景色を見てきた。
冬にはほとんど姿を見せなかったが、
ときどき巣を点検にきていたようだ。
大雪の時は巣が落ちないかなと心配だった。
また春になったら子育てするのかなと思っていた。
そして春がきた。
そんなある日のこと。
消防車がいきなり来たと思ったら、
なんとカアくんの巣を吹っ飛ばしていった。
なんか3匹の子ブタの話のワラの家みたいだ。
カアくんの住処は一瞬のうちになくなった。
それからカアくんの姿は見ていない・・・・
4
\ この記事をシェアする /
コメントはまだありません。
コメントを書く