ブログ閉鎖中の話題(2016年9月23日)
夏になると決まって「四谷怪談」が演劇や落語の世界で上演される。
日本では冬は「忠臣蔵」で、夏は「お化け」や「幽霊」に決まっているようだ。
寒い冬には「お化け」や「幽霊」も寒くて出掛けないのかもしれない。
そこで怪談話に出て来る中央区にある神社を1人で訪ねてみた。

私が最初に行った「於岩稲荷田宮神社」は中央区新川にある。
ここは四谷怪談の主人公の「お岩さん」が祀られている。
しかし芝居の世界のお岩さんと実態は全く違うようで、本当は貞淑な妻で夫婦仲睦まじく家計を助けるために奉公に出たという働き者の女性で、それを全く違う怪談に仕立てて1825年に歌舞伎で上演されたという記録が残っている。

歌舞伎役者や俳優が「四谷怪談」を演じる前に、祟りを恐れて「お岩さん神社」にお参りするのが常となっているが、実は四谷左門町にも「四谷於岩稲荷田宮神社」というのがある。
お岩さんを演じる関係者がお参りしているのは「四谷於岩稲荷田宮神社」の方で、四谷と新川で本家争いをしている。
実はこの神社は最初は四谷に建立されたのだが、明治13年に火災で焼失し新川に移転したが、60年後の昭和27年に元の四谷に戻ったという歴史がある。
これでは本家争いをするわけだ。

次は「徳船稲荷神社」である。そこまでは歩いて10分も掛からない。
隅田川に架かる中央大橋の手前の水路を左に入ってすぐの橋の袂に、神社と言っては申し訳ないほどの小さな社がある。この神社は何回もの火災による消失で移転を続けて、やっと安住の地となったのがここである。

この神社は怪談「振袖火事」との関係があるようで、1657年の江戸大火の火元であった本郷の妙法寺の火事がここまで類焼したと言われている。
「振袖火事」の話は恋物語で、「八百屋お七」の話に似ている。

「四谷怪談」のあらすじは『お岩さんは亭主に毒を盛られて顔が醜くなり殺されてしまう。その後、夢の中に現れたお岩が毒を盛った亭主を呪い殺す』という話である。
「振袖火事」のあらすじは『17歳の娘が通りすがりの美男子に恋い焦がれて死んでしまう。不憫に思った親が娘の為に振袖を作って棺桶に掛けて寺に預けた。・・・』

『しかしその寺の悪坊主がその振袖を売り払ってしまう。その振袖が同じような事情で、また元の寺に戻るが、その都度、坊主が売り払ってしまう。こんなことが続き、気持ち悪くなった坊主がお祓いのために読経しながら振袖を火中に投げ入れた。それが燃え上がり寺を焼き払い、江戸の大火となった』という話である。
現代の日本人は「恋い焦がれる」などしない。
すぐにスマホで告白する。そしてすぐに飽きられて、遂には殺人事件にまで至ってしまう。昔のように恨んだり、祟りをしている時代の方が、のんびりしていて良かったのでは?

(おまけの話)
分家の中央区新川の於岩稲荷田宮神社にお参りして、本家の於岩稲荷田宮神社にお参りしないというのは問題だし、お参りしないともしかしたら「お岩さん」の祟りがあるかもしれないと思い、しばらくしてから同級生との「都心を歩く会」で四谷の本家に行った。

狐の好きな「油揚げ」がお供えしてあった。
四ツ谷駅から裏道を楽しみながら歩いて、約30分で於岩稲荷神社に着いた。
入口に大きく「縁結び」と書いてあるが、お岩さんと縁結びの関係が分からない。
しかも「縁切り」から「水子供養」までなんでもやっていて、商売上手の「なんでも神社」のようだ。
お参りを済ませて門を出て右に行ったら、斜め向かいに於岩稲荷田宮神社とある。
「エー!」と思った。私が間違えて、違う神社にお参りしてしまったようだ。

こちらは神社の入り口に「通称・お岩さま」と大きく書かれている。
どうやらこちらが本家のようだが、神社を守る人もいなくて寂れている。しかし本殿には雑誌など「お岩さん」の切り抜きが貼られていて、「こっちが本家だー!」と訴えているように感じた。
家に帰ってからインターネットで調べたら、謎は解けた。
謎解きは下記のURLから、どうぞ。
【2つの於岩稲荷神社】・・・・ttp://ksei.exblog.jp/10505834/

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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僅か10年前には「都心を歩く会」であったのが、今では「都心を歩かない会」となっている。加齢とは言え年齢を重ねることの残酷さを実感している。先日の会では、写真展をみて、バスでランチ会場へ向かい、その後甘味処で休み、散会という「歩かない会」そのものになってしまった。
小さな神社の存続を危惧します。全国に8万社があり毎年100社が消えて行くそうです。全国のコンビニは5万5千店舗だとか。神社経営の困難さが偲ばれます。